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ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ(203)新出品&終了間近のアロハシャツ [ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ]

本日は週末なので、恒例の
「ヤフオクで見かけた
ヴィンテージアロハシャツ」
をお届けします。

今回は「新出品&終了間近の
アロハシャツ」をご紹介します。

最初は、新出品のこちら ↓ から。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/r1061277933

ハイビスカスの花と葉っぱが
ボーダーパターンで
描かれた柄です。

背景に、浴衣にありそうな
模様が連なっているのが
面白いところですね。

ブランドは「レラム
オブカリフォルニア」
という聞きなれないものです。

素材はレーヨン、
プリントは抜染、
ボタンは尿素ボタンです。



続いては、まもなく終了の
こちらです。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/p1060685652

濃紺地にバナナの葉が
大きく描かれています。
濃紺地の抜染というところが
高ポイントです。

確かサンサーフからも
復刻されている有名柄で、
専門書にも掲載されていたかも
しれません。

製造年は1940年代末頃だと
推測します。

織ネームは「アンドレード・
リゾートショップ」で、
製造は「カハラ」になります。

素材はレーヨン、
ボタンはココナッツ
ボタンです。

非常に希少なシャツのため、
落札価格が合わなければ
この出品者さんは
取消・再出品するかも
しれません。



そしてこちらも
終了間近です。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/f1060494871

こちらも紺地の
抜染プリントで、
人気が高そうな
シャツです。
描かれているのは、
ひまわりのような
太陽のような模様と、
サーファーと波、
そしてヤシの木です。
動いているような
波の描写が秀逸ですね。

ブランドは「トップフライト」。
ペニーズのブランドです。

素材はレーヨン、
ボタンは尿素ボタンです。


同じ出品者さんが
もう1枚、トップフライトを
出品しています。
こちらです。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/p1060482299

白地に、黒の葉っぱと、
赤茶の影が描かれています。

素材はレーヨンですが、
プリントは抜染ではなく
オーバープリントなので、
筆者の目からは
さきほどのサーファー柄の
シャツよりも評価が
下がるように見えます。
それでも珍しい柄ですし
シンプルでポップな
ところは好印象ですね。

ボタンは、よく見えませんが
尿素ボタンだと思います。


今回はこの辺で。
次回をお楽しみに。


(次回に続く)

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ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ(202)終了間近&終了済のアロハシャツ [ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ]

本日は週末なので、恒例の
「ヤフオクで見かけた
ヴィンテージアロハシャツ」
をお届けします。

今回は「終了間近&終了済の
アロハシャツ」をご紹介します。

最初は、こちら ↓ です。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/r1060603008

兜、富士山、鷲、松などが
描かれた、縁起の良い柄です。
織ネームは「オリエンタル・
アーケード・ヨコスカ」。
日本製ですね。
米軍相手のお店だったのでしょうか?
非常に珍しいものだと思います。

素材はレーヨン、
ボタンは貝ボタンでしょうか。
長袖なのも希少ですね。


同じ出品者さんのをもう1つ。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/p1060580737

鶴、松、竹が描かれた柄で、
ブランドは
「ペニーズメイドインジャパン」
になります。
『アロハシャツの真実』P63に、
色違い(臙脂色)が
掲載されていますね。

素材はレーヨン、ボタンは
プラスチックボタンです。

色落ちが激しいのが
やや残念です。


続いては、終了したばかりの
こちらの和柄です。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/g1060425639

兜、鷲、太鼓などが
描かれたもので、
1枚目のものと
モチーフが似ていますね。
織ネームは欠損
(最初からなかったかも)し、
ブランドは不明です。
丁寧に作られているのも
このシャツの特徴で、
胸ポケットはフラップ式で、
内側にボタンが付いています。

素材はレーヨン縮緬、
ボタンは貝ボタンです。


同じ出品者さんの
類似のシャツ(終了済み)も
ご紹介します。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/r1060437569

車輪の付いた船の玩具、
小槌、軍配団扇などが
描かれています。
こちらもブランドは不明。
素材はレーヨン縮緬、
ボタンは貝ボタンで、
こちらも丁寧に
作られています。

この2枚は専門店での
ハンドメイドのように
思われます。
1950年前後のものと
筆者は推測します。


今回はこの辺で。
次回をお楽しみに。


(次回に続く)

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ハワイの新聞記事から その206 1953年 ミスハワイがカメハメハの服を本土で宣伝する(3) [ハワイの新聞記事から]

筆者が収集した、
アロハシャツに関する
ハワイの新聞記事の中から
面白そうなものを
ランダムに選び、
翻訳してご紹介しています。

引き続き、
カメハメハ・ガーメント社に
関する記事をお送りします。
現在は、1953年のホノルル・
アドヴァタイザー紙に
掲載された記事です。

****************************

『ビヴァリー・リヴェラが
ハワイの服を宣伝する(3)
文/アリス・C・レイク

 ミネアポリスにある
L・S・ドナルドソン社の
ファッション・
コーディネーター、
ヘレン・ロエル女史は
ロサンゼルスの
ショーを見物し、
ハワイの雰囲気を
直接拾うため
即座にここハワイへ
飛行機でやって来た。

彼女は、雰囲気の他にも、
たくさんの量の
香水や宝石やレイ、
さらには
店のレストラン用に
マヒマヒ(訳注:
スズキ目シイラ科の魚)
までも故郷に持ち帰った。

 5月の初旬、
ドナルドソンズ
(訳者補足:
L.S.ドナルドソン社が
かつて運営していた百貨店)
がハワイアン・
ファッションを特集し、
販売員たちが
ムームーを着て見せ、
購入品を
タパ柄の包装紙で包むと、
ミネアポリスは一瞬にして
ハワイ調に変わる。

ある種のハワイ的傾向が、
ほとんどすべての売り場を
明るくするのである。

 ところでビヴァリーは? 
彼女はいまだに本土の人に、
ポイ・スーツの着方や
ココナッツ帽のかぶり方を
教えている。

彼女の帰郷日は定かではない。
なぜなら彼女の旅が
雪だるま式に
大成功のツアーに
なったからである。』

*****************

ドナルドソンズは、
こんな感じ ↓ の百貨店です。

MH5.9 MP3.1D p24.jpg

Norton & Peel 188497.jpg

https://www.mnopedia.org/place/donaldson-s
(Minnesota Historical SocietyのHPより引用)

ウィンドー・ディスプレーも

Norton & Peel 193436.jpg

この記事の時代に近い雰囲気を
醸し出していますね。


この記事は今回で最後です。
次回からはまた別の記事を
ご紹介します。
お楽しみに。


(次回に続く)

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ハワイの新聞記事から その205 1953年 ミスハワイがカメハメハの服を本土で宣伝する(2) [ハワイの新聞記事から]

筆者が収集した、
アロハシャツに関する
ハワイの新聞記事の中から
面白そうなものを
ランダムに選び、
翻訳してご紹介しています。

引き続き、
カメハメハ・ガーメント社に
関する記事をお送りします。
現在は、1953年のホノルル・
アドヴァタイザー紙に
掲載された記事です。


****************************

miss hawaii.jpg

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https://www.etsy.com/jp/listing/1054133385/vintage-1950s-miss-hawaii-swim-suit-one?click_key=1fb881ac483aadfecfa6ffa10024532ef641a712%3A1054133385&click_sum=9278b28a&ga_order=most_relevant&ga_search_type=all&ga_view_type=gallery&ga_search_query=miss+hawaii+vintage+kamehameha&ref=search_in_grid-1-8

(Etsyの出品物より引用。
1950年代後半頃の
ミス・ハワイの水着)


『ビヴァリー・リヴェラが
ハワイの服を宣伝する(2)
文/アリス・C・レイク

 ミス・ハワイの
ビヴァリー・リヴェラは、
彼女のために計画された
ファッションショーで
ハワイらしい服を
宣伝しながら、
米国西海岸を縦横無尽に
駆け巡り、
ニューヨークと
ペンシルベニアに
到達した。

彼女がモデルを
務めてきた
スタイルの1つは、
セブンティーン誌
5月号で
まるまる1ページを
飾るであろう。

またいくつもの
街や店は、
彼女が公の場に
登場してくれるよう
やかましく要求している。

 ペンシルベニアの
小さな街
ランズフォードは、
地元の学校での
スタイル・ショーと、
ビヴァリーのための
社交行事に
まるまる2日を
取ってあった。

また複数の地元紙は
5日連続で
彼女の訪問を特集した。』



(次回に続く)

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ハワイの新聞記事から その204 1953年 ミスハワイがカメハメハの服を本土で宣伝する(1) [ハワイの新聞記事から]

筆者が収集した、
アロハシャツに関する
ハワイの新聞記事の中から、
面白そうなものをランダムに選び、
翻訳してご紹介しています。

引き続き、
カメハメハ・ガーメント社に
関する記事をお送りします。
今回からは、1953年の
ホノルル・アドヴァタイザー紙に
掲載された記事です。

****************************

『ビヴァリー・リヴェラが
ハワイの服を宣伝する(1)
文/アリス・C・レイク

 「途方もなく、並外れて、
素晴らしい・・・おめでとう!」

 それが、ビヴァリー・リヴェラが
ロサンゼルスでファッション・
デビューしたときに
本土のバイヤーたちが
カメハメハ・ガーメント社のデザイナー
ミルドレッド・パーク女史に
電報してきた言葉である。

本土の主要都市の
百貨店バイヤーたちが
ハワイに夢中になっており、
夢中になっている
理由の1つが
ミス・ハワイ自身である。

 ビヴァリー・リヴェラが
ミス・ハワイになったときの
賞品の中に、
合衆国への往復チケットがあった。

ちなみにミス・ハワイ・コンテストは
水着とゴム絞めサンウェアから成る
「ミス・ハワイ」ラインを製造する
カメハメハ・ガーメント社が
主催している。

話は10月にさかのぼる。

旅行は急ぎのものと
なるはずであり、
事実上、販売促進の性質を
帯びていた。

しかしビヴァリーは
いまだに旅行しており、
ハワイの衣料品は
人気となっている。

ロサンゼルスの「批評」が
最初に出て、
この先どうなるかは
わからないのである。』

********************************

カメハメハ社の、
女性物の宣伝ツアーの
話なのですが、
本土では1953年に、
再びハワイ製品が
人気となっている
ように書かれていますね。


ヤフー出品物の、
ミス・ハワイのスカートを
再度ご紹介しておきます。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/q451222595



(次回に続く)

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ハワイの新聞記事から その203 1951年 ある衣料品メーカーはホノルルとヒロで170人を雇っている(2) [ハワイの新聞記事から]

筆者が収集した、
アロハシャツに関する
ハワイの新聞記事の中から、
面白そうなものをランダムに選び、
翻訳してご紹介しています。

引き続き、1951年の
ホノルル・スターブリトゥン紙に
掲載された、
カメハメハ・ガーメント社に
関する記事をお送りします。




『ある衣料品メーカーは
ホノルルとヒロで
170人を雇っている(2)

 シェリダン通りの工場は、
同社のビジネス・オフィスと
ショールームを収容しており、
同社の全てのデザインは
ここで生まれている。

 同社は、
(訳者補足:創業時の)15名から、
170名を雇う現在の段階にまで
成長してきた。

 カメハメハ社には
傑出したたくさんの
「業界初の製品」があるが、
その中の一つがホロムーである。


プリント生地が賞を受賞

 ブライナー氏によれば、
カメハメハ製品の成功の大部分は、
ニューヨークのマリンソン社が
同社のために生産した
プリント生地のおかげだそうである。

 業界が不可能な仕事だと
見なしたことを、
同社は成し遂げた。

すなわち、
ユージン・サヴェージの
マトソン・メニューの絵を
7つの色で生地に
プリントしたのであり、
それが現在ホノルルで
世界初公開されているのである。』


*************************


「サベージのメニュー柄」は、
1951年の柄だったことが
この記事の記述により
判明したのであります。


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(フェイクαの
 過去の販売物より引用。
 織ネームは
 「ルースブロス」ですが
 製造はカメハメハです。)


ヤフオクでは、
スカートの出品が
ありました。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/q451222595

(織ネームは
 「ミスハワイ」、
 素材はナイロンです)


ニューヨークのマリンソン社が
この柄をプリントしたのであり、
「そのおかげで
カメハメハも成功した」と
ブライナーは言ったそうです。


ちなみにこのメニュー柄は、
リバティハウスと
マキナニーでしか
販売されなかった、
非常に限定的で、
非常に高級な商品でした。


この新聞記事は、
今回で終わりです。
次回からはまた別の記事を
ご紹介します。



(次回に続く)

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ハワイの新聞記事から その202 1951年 ある衣料品メーカーはホノルルとヒロで170人を雇っている(1) [ハワイの新聞記事から]

筆者が収集した、
アロハシャツに関する
ハワイの新聞記事の中から、
面白そうなものをランダムに選び、
翻訳してご紹介しています。

引き続き
カメハメハ・ガーメント社に
関する記事をお送りします。
今回からは、
1951年のホノルル・スターブリトゥン紙に
掲載された記事となります。




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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/t1051349472

(ヤフオク出品物から引用)


『ある衣料品メーカーは
ホノルルとヒロで
170人を雇っている(1)

 カメハメハ・ガーメント社は、
ハワイの、
トロピカル・スポーツウェアの
傑出したメーカーの1つであり、
量的にも米国最大の
メーカーの1つである。

 同社は、1936年に創業し、
ハーブ・ブライナーが
代表を務めている。

ちなみに彼は
25年前(訳者補足:1926年)から、
衣料品ビジネスに
関わっている。

 創業からの15年で彼は、
自分の会社が、
ちっぽけな経営から、
2つの現代的な工場から成る
経営へと発展するのを見てきた。

2つというのは、
ホノルルの
シェリダン通りにある工場と、
それより大きい、
ヒロにある工場である。


大きなヒロ工場の従業員

 ヒロ工場は、
ヒロで2番目に多い従業員を抱え、
実際上の製造が
全て行われている場所である。

仕上げられた衣料品は
ホノルル工場へと空輸で戻され、
そこでアイロンが掛けられ、
運搬のために梱包される。』




カメハメハの歴史に触れた、
かなり初期の新聞記事です。

ヒロの工場は第二次世界大戦中に
オアフ島の労働者が不足したため
ハワイ島に建てられたそうです。



(次回に続く)

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何を見てもアロハシャツを思い出す~昆虫採集とヴィンテージ・アロハシャツ [何を見てもアロハシャツを思い出す]

本日は週末なので、翻訳の方はお休みです。
週末恒例の「ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ」を
お届けしようかとも思いましたが、
それもお休みして、
つれづれなるままに、
最近感じたことを書き記そうと思います。


何を見てもアロハシャツを思い出す・・・。


少し前に、雑誌『Brutus No. 967』(8月1日発売)を読みました。
「棚は、生きざま」という特集の号で、
いろんな人の棚が紹介されていました。

いろんな人の棚の写真は見ていて面白かったですし、
それぞれの、棚にまつわる話も興味深いものでした。

その中で、なぜか、解剖学者の養老孟司先生の話に、
激しく反応してしまいました。

ご存じの方も多いと思いますが、
先生は昆虫採集を趣味としており、
その標本を収める棚が紹介されていました。

そして、棚の話はいつしか、
昆虫採集や、昆虫そのものの話に広がっていました。

ちょっと長くなりますが、先生の、主な言葉を引用しておきます。

「80年見続けてもまだ知らない虫がいる」

「たくさんの数を見続けていると、
 わずかな形や種の差異もわかるようになる」

「虫の魅力は多様性。気が遠くなるほど種類が多くても、
 すべてが似て非なる存在です。」

「標本作りは、ろくでもない虫の存在を
 世に知ってもらう手段。」

「1頭ずつ標本にしてラベルを付けて分類することで、
 誰も見向きもしなかった虫に形が与えられ、
 虫が生きるんです。
 世の中には標本にしなくちゃいけない虫が
 果てしなく溜まってる。」


筆者は昆虫採集を、子供の頃にしかしたことがありませんし、
その行為に、それほど魅力を感じません
(もちろん、魅力があることは理解できますが・・・)。

しかし先生の一連の発言を読んでいるうちに、
それは「ヴィンテージ・アロハシャツ」について
語っているとしか思えない、不思議な感覚にとらわれました。

「昆虫=ヴィンテージ・アロハシャツ」であり、
「昆虫採集=ヴィンテージ・アロハシャツ採集」であると
痛感したのです。


「20年以上見続けてもまだ知らないヴィンテージ・アロハがある」

「たくさんの数を見続けていると、
 柄の、わずかな色やデザインの差異、
 ディテールの差異もわかるようになる」

「ヴィンテージ・アロハシャツの魅力は多様性。
 気が遠くなるほど種類が多くても、
 すべてが似て非なる存在です。」

「画像ファイル作りは、ろくでもない
 ヴィンテージ・アロハシャツの存在を
 世に知ってもらう手段。」

「1着ずつ画像にして
 ブランド名と特徴を付けて分類することで、
 誰も見向きもしなかった
 ヴィンテージ・アロハシャツに形が与えられ、
 ヴィンテージ・アロハシャツが生きるんです。
 世の中には画像ファイルにしなくちゃいけない
 ヴィンテージ・アロハシャツが
 果てしなく溜まってる。」

どれも、筆者の実感にぴったりフィットする言葉です。

筆者は、ヴィンテージ・アロハシャツを、
年代やブランドや値段で優劣をつけずに、
できるだけフラットに見るようにしています。

そうすると、「ろくでもない」(=着たいとは思わないような)
ヴィンテージ・アロハシャツもいとおしくなってくるのです。

まさに「ヴィンテージ・アロハシャツの魅力は多様性」なのです。

だから、見たことのない柄に出会うと
(それがヘンな柄でも)テンションが上がります。


以前に一度ご紹介したことがありますが、
例えば、こちら ↓ 

s-PICT0153.jpg

(筆者コレクションより)

などは、全然アロハシャツっぽくありませんし、
色も柄もあまり魅力的(着てカッコイイ)ではありませんが、
なぜか惹かれてしまうのです
(筆者の好きなシャヒーンズの製品ですが、
 このヘンさがシャヒーンズの魅力だと思っています)。


また、こちら ↓ 

Shaheen's of HONOLULU.jpg

(筆者コレクションより)

も、日本人だったら、あまり着たいとは思いませんよね。
「お茶碗と箸」の柄ですよ!
でも、標本にはしたい(コレクションに加えたい)のです
(これもシャヒーンズの製品です)。


1970~80年代まで含めるなら
(ヴィンテージ・)アロハシャツは無限に出てくるので
切りがありません。
本当に困ってしまいます・・・。



Brutus No. 967.jpg

Brutus No. 967

棚は、生きざま

https://magazineworld.jp/brutus/brutus-967/




(次回に続く)

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ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ(201)新出品のアロハシャツ [ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ]

本日は週末なので、恒例の
「ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ」をお届けします。

今回は「新出品のアロハシャツ」をご紹介します。

最初は、こちら ↓ です。

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スクリーンショット 2022-08-13 220955.jpg

https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/f1060481564

赤地に、黄色と緑の大きなパイナップルと、
ヤシの木、帆掛け船、藁葺屋根の家などが描かれています。
専門書でもたびたび取り上げられている、
比較的有名な柄ですね
(洋書『Hawaiian Shirt Design』p109に
 「ペンリー」の、色違いが掲載されています)。

ブランドは「ナショナル・シャツショップス」
(詳細は不明ですが、
 「コースト・トゥ・コースト」を書かれているので、
 西海岸から東海岸まで主な都市に支店があったのでしょう)です。

素材はレーヨン、プリントは抜染で、
ボタンは赤い尿素ボタンになります。



次も、同じ出品者さんの出品物から。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/o1060497703

薄い黄色の地に、ヨットと、
ちょっとかわいい顔をしたカジキマグロが描かれています。

織ネームは「クラシック・ヴォーグ・スポーツウェア」というもので、
専門書でも見たことがない、非常に珍しいものになります。
メーカーなど詳細は不明ですが、カリフォルニア製です。

使われている厚手のコットン地が、有名な、こちらのシャツ ↓ 

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/e1058464230

のコットン地に似ています。
織ネームの雰囲気も共通していますね。

どちらも1940年代頃の製品だと思われます。
ボタンはベークライト・ボタンでしょうか。



続いてはこちらです。

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スクリーンショット 2022-08-13 224802.jpg

https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/m1060175396

大きな花(名前がわかりません)と太い葉っぱ、
そしてシェルジンジャーが描かれています。

織ネームは「アン・オーセンティック・ハワイアン・プリント」
となっていますが、
これはブランド名ではないので、
メーカーなどはよくわかりません。

素材はレーヨン、プリントは抜染で、
ボタンは尿素ボタンのように見えます。



今回はこの辺で。
次回をお楽しみに。




(次回に続く)

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【新企画!】ヴィンテージ・アロハシャツ徹底解剖(1)イオラニ・スポーツウェア [ヴィンテージ・アロハシャツ徹底解剖]

本日は、世間的には「お盆休み週間」
(祝日と土曜の谷間)に当たると思いますので、
翻訳の方はお休みして、
【新企画!】をお送りします。

「ヴィンテージ・アロハシャツ徹底解剖」と銘打って、
気になるヴィンテージを詳細に、
比較・観察・検証しよう、という企画です。


第1回目の今回は、ヤフオクで見つけた
こちら ↓ を見ていくことにします
(現在は終了してしまっていますが、
 画像をアップしておきます)。

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i-img1200x1200-1658552624sctfc1219463.jpg

https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/n1058410901

ブランドは「イオラニ・スポーツウェア」です。

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素材はレーヨン縮緬で、
ボタンは竹ボタンです。

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実は、これと全く同じ柄で同じ配色のものを
筆者も所有しているのですが(こちら ↓ です)、

s-PICT0082.jpg

(筆者コレクションより)

子細に見比べてみると、
プリントが微妙に異なるのです。


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(ヤフオク出品物)

s-PICT0084.jpg
(筆者コレクション)


例えばダイヤモンドヘッドや空の色、
その上の雲の白さ、
また左側のヤシの葉の色などを見比べてください。

スクリーンショット 2022-07-24 213819.jpg
(ヤフオク出品物)

スクリーンショット 2022-07-24 213624.jpg
(筆者コレクション)

スクリーンショット 2022-07-24 213819(1).jpg

単なる色の濃淡の違いであれば、
洗濯による色落ちということも考えられますが、
そうとも言い切れない感じがします。

特に木々の緑色が、
上(ヤフオク出品物)のは枯れた感じなのに対して、
下(筆者コレクション)のは生きた感じに見えます。

また雲の白さも、
上(ヤフオク出品物)のはくっきり抜けた感じなのに対して、
下(筆者コレクション)のはもわっと不鮮明な感じに見えます。


また別の部分を見ても、

スクリーンショット 2022-07-24 213928.jpg

(ヤフオク出品物)

スクリーンショット 2022-07-24 214140.jpg

(筆者コレクション)

スクリーンショット 2022-07-24 213928(1).jpg


水しぶきの白さが、上で見た「雲の白さ」と同様、
上(ヤフオク出品物)のはくっきり抜けた感じなのに対して、
下(筆者コレクション)のはもわっと不鮮明な感じに見えます。



プリント(捺染)したときに、
「ある版だけの、微妙な色の違い」があったのではないかと推測します。
普通は、色を番号などで指定するので、
ほとんど違いは出ないはずなのですが、
気温とか湿度とかの違いが影響したのでしょうか?
あるいは、この2枚は
(同じイオラニ・スポーツウェアですが)
織ネームが微妙に違うので、
もしかしたら「プリントした時期が異なる」のかもしれません。

いずれにしても技術的なことなので、
筆者にはその理由がよくわかりませんが、
イオラニにはこういう、ある版の色だけ微妙に違う、
という例が時々あるように思います
(以前にも似たような指摘をしたことがありますね)。


普通の方には、どうでもいい違いでしょうが、
筆者はそういう細かいところが気になってしまうので、
詳しく検証してみました。
あまり興味がないという方には、
つまらない検証だったかもしれません。
ごめんなさい。


この企画は不定期で取り上げる予定です。
また気になるものが見つかったら
ご紹介します。
(いつになるかわかりませんが)
次回をお楽しみに。




(次回に続く)

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