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ハワイの新聞記事から その260 1956年 ナニ・スポーツウェア~ナニのデザインにはヨーロッパの味付けがある(5) [ハワイの新聞記事から]

筆者が収集した、
アロハシャツに関する
ハワイの新聞記事の中から
面白そうなものを
ランダムに選び、
翻訳してご紹介しています。

現在は、
1956年のホノルル・
アドヴァタイザー紙掲載の、
ハワイの衣料品産業に関する
シリーズ記事の第7回で、
ナニ・スポーツウェアに関する
記事になります。

****************************

Nani 3'.jpg

Nani 3.jpg

黒色、朱色、金色のプリントの、
このチャイニーズ・ドレスには
リンシャン・シルクが
使われている。

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『シリーズ ハワイの
ファッション産業(7)
ナニ・スポーツウェア~
ナニのデザインには
ヨーロッパの味付けがある(5)

 ナニの服は
全体的にあるいは部分的に
裏地が付けられている。

水着と肩ヒモなしドレスは
全て内蔵ブラが付いた
作りになっており、
それ以外の多くの服も、
嵩を増やさずに
体形を補正できるように、
体のラインを膨らませる
独自のゴム編み生地が
付いた作りになっている。

 ロバートソン女史は、
ヨーロッパでの標準に基づいた、
構造的なアプローチによる
デザイン手法を使っている。

ストックホルム共有者学校を
卒業した後、
彼女はパリの有名な
デイダウ学校で勉強を続け、
そこでフランス流の
ドレスの構造を学んだのである。

 合衆国に来たいという
彼女の望みが叶って、
いずれもロサンゼルスにある、
シュイナード芸術学校
(訳注:現在のカリフォルニア
芸術大学)と
シャレット・デザイン学校とで
学び続けた。

さらにシカゴ芸術学校に通った後
米国本土でドレスのデザインの
世界に入ったのである。』

****************************

この記事は
今回で終わりです。
次回はまた別の記事を
ご紹介します。
お楽しみに。



(次回に続く)

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ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ(217)DUKE KAHANAMOKU(1) [ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ]

本日は週末なので、
恒例の「ヤフオクで見かけた
ヴィンテージアロハシャツ」
をお届けします。

今回は、
新出品ではありませんが、
根強い人気を誇る
「DUKE KAHANAMOKU」
ブランドのアロハシャツを
まとめてご紹介します。

まず最初はこちら ↓ です。

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濃緑の地に
白い葉っぱが描かれただけの
非常にシンプルな柄です。
ハワイで見られる植物の葉、
というわけでもなさそうなので
アロハシャツと呼ぶのも
少々気が引けます。

そうは言っても、
濃色の地に白抜きの
抜染プリントというところは
ポイントが高いと思います。

素材はレーヨン、
ボタンは貝ボタンになります。

正方形の織ネームは
シスコ社のカハナモクでは
初期のものなので、
1950年から52年頃の
製品でしょうか?


続いてはこちらです。

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中央を縦に、
ボーダーパターンで
花の模様を並べ、
花模様を丸い文様にして
3つずつ散らした、
やや幾何学模様に近い
プリントシャツです。
これもアロハシャツとは
言いにくい柄ですね。
カハナモクの後期には
このような、ハワイ調ではない
プリントシャツが結構作られ、
古着としてもそれなりに
人気が高いようです。

素材はレーヨン、
プリントはオーバープリント、
ボタンは貝ボタンになります。

織ネームは、
「MADE BY CISCO」の
文字が入る横長タイプで、
1950年代後半頃の製品と
思われます。


そしてこちらです。

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上のシャツと類似した
カテゴリーに属する柄で、
前面中央に縦に帯を配置し、
左右と背面に、
葉っぱと抽象的な模様を
配した柄です。

織ネームも
「MADE BY CISCO」の
文字が入る横長タイプで
同タイプになります。

素材はレーヨン、
プリントはオーバープリント、
ボタンは貝ボタンです。



さらにその色違いが
こちらになります。

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今回はこの辺で。
次回をお楽しみに。


(次回に続く)

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ハワイの新聞記事から その259 1956年 ナニ・スポーツウェア~ナニのデザインにはヨーロッパの味付けがある(4) [ハワイの新聞記事から]

筆者が収集した、
アロハシャツに関する
ハワイの新聞記事の中から
面白そうなものを
ランダムに選び、
翻訳してご紹介しています。

現在は、
1956年のホノルル・
アドヴァタイザー紙掲載の、
ハワイの衣料品産業に関する
シリーズ記事の第7回で、
ナニ・スポーツウェアに関する
記事になります。

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Nani 2'.jpg

Nani 2.jpg

特別内蔵ブラと
お揃いの
オーバーコートとが付いた、
体にぴったりフィットした
この水着は、
コットン・ブロードクロスで
作られている。
ビーチ・アンサンブルは
東洋のバティック柄と
なっている。

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『シリーズ ハワイの
ファッション産業(7)
ナニ・スポーツウェア~
ナニのデザインには
ヨーロッパの味付けがある(4)

 ロバート・フレイザーは、
ハワイ衣料品メーカー組合の
組合長に新たに
選出されたのであるが、
カマイレ通りにある、
同社の大きな工場の
総支配人である。

そこには約100人の
従業員がいる。

1階では、
カラフルな生地に囲まれて、
いくつもの電動機械が
全速力で稼働している。

その一方、2階では、
ロバートソン女史と
そのスタッフが
新しいデザインを
創作しているのである。

 デザイナーの
ロバートソンは言う。

「服を単に作るのでは
ありません。

建造するのです。

ドレスメイキング・
ビジネスをマスターした
女性たちであれば、
12のピースで
構成されている
水着の型紙を
買うということ、
あるいは
6つのピースから
できている
細身ドレスの型紙を
買うということは、
どういうことかを
知っています。

しかし、
35ピースもある水着や
18ピースもある
細身ドレスを
デザインするとき、
それはもはや
ソーイングではなく、
建造なのです。」』



(次回に続く)

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ハワイの新聞記事から その258 1956年 ナニ・スポーツウェア~ナニのデザインにはヨーロッパの味付けがある(3) [ハワイの新聞記事から]

筆者が収集した、
アロハシャツに関する
ハワイの新聞記事の中から
面白そうなものを
ランダムに選び、
翻訳してご紹介しています。

現在は、
1956年のホノルル・
アドヴァタイザー紙掲載の、
ハワイの衣料品産業に関する
シリーズ記事の第7回で、
ナニ・スポーツウェアに関する
記事になります。

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Nani 1'.jpg

Nani 1.jpg

プリーツスカートになった
ナニの、コーマ綿の
ユカタ・ドレスは、
白地に黒の花柄である。

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『シリーズ ハワイの
ファッション産業(7)
ナニ・スポーツウェア~
ナニのデザインには
ヨーロッパの味付けがある(3)

 ナニ社の服は、
多くのメーカーに比べて
スタイル数が少なく、
年間に発売される
3つのグループのそれぞれで、
およそ20スタイルと
なっている。

クルーズ・ラインの服は
8月に配送できるように
企画・製造され、
春のラインは12月の配送、
真冬のラインは
5月にお披露目され、
出荷される。

 水着、全ての種類の
セパレーツ
(訳注:上下別々の服)、
スポーツウェアや
カクテル・ドレス、
そして限られた数ではあるが
男性用のスタイルが
ナニ社の服を構成する。

企画しスタイルを決める
月のあとに、
各ラインの生産へと
続くのである。

 ナニ社の服のサイズには
特別な等級表がある。

例えば、
ある人が18号のドレスを
買う予定であるなら、
その服は18号の人物に
完璧にフィットするであろう。

同様に、12号の服は
12号の人物に
フィットするであろう。

これは、
どんな18号の女性であっても
知っているように、
いささか普通ではない。

というのも、
サイズの等級を
付ける人たちは、
何年にもわたって、
実際よりも小さい人物を
好んできたからである。』



(次回に続く)

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ハワイの新聞記事から その257 1956年 ナニ・スポーツウェア~ナニのデザインにはヨーロッパの味付けがある(2) [ハワイの新聞記事から]

筆者が収集した、
アロハシャツに関する
ハワイの新聞記事の中から
面白そうなものを
ランダムに選び、
翻訳してご紹介しています。

現在は、
1956年のホノルル・
アドヴァタイザー紙掲載の、
ハワイの衣料品産業に関する
シリーズ記事の第7回で、
ナニ・スポーツウェアに関する
記事になります。

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Nani.jpg

(1950年代半ば頃の
ナニ・スポーツウェアの
織ネーム
~筆者コレクションより)

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『シリーズ ハワイの
ファッション産業(7)
ナニ・スポーツウェア~
ナニのデザインには
ヨーロッパの味付けがある(2)

 ナニ社のテキスタイル・
デザインは、自社の生地に、
自社製品用に独占的に
プリントされている。

その中のあるものは
ハワイでハンドスクリーン・
プリントされ、
また別のものは
米国本土でプリントされている。

たまたまスウェーデンで
生まれたデザイナー、
J・B・「ナニ」・
ロバートソン女史は、
自身のプリント生地を
創作している。

色は生地の上で
作り上げられるので、
深みと輪郭を持ち、
見る者に飛び掛かってこない
(訳者補足:悪目立ちしない)
のである。

 ナニ社の服は現在、
米国の全ての主要な販路に
進出しており、
同様にカナダ、ベネズエラ、
グアム、香港のほか、
遠くスウェーデン、フランス、
スイスにまで進出している。

ナニ社の服を置いている
米国の小売業者は、
アイ・マグニン
(訳注:かつて存在した、
サンフランシスコの
高級百貨店)、
ペック・アンド・ペック
(訳注:かつて存在した、
ニューヨークの婦人服店)、
バーグドルフ・グッドマン
(訳注:ニューヨークの
高級百貨店)のような
ハイ・ファッションの
専門店から、
小さなリゾート・ショップまで、
あらゆるタイプの企業を
網羅している。

 ハワイや東洋のファッションは
最近とても人気が出てきたので、
米国市場を席巻している
ところである。』

****************************

ナニ社のテキスタイル・
デザインは、ベティ・
ロバートソンが
行っていること、
またそのプリントは、
ハワイや本土で行っていることが
書かれています。

裏を返せば、
この当時多かった
日本でのプリントは
行っていないということです。

これはかなり
特徴的なことですね。

ハワイでプリントしていたのは
おそらくシャヒーン社でしょう。

また1956年当時、
「ハワイや東洋のファッションは
最近とても人気が出てきたので、
米国市場を席巻している」
そうです。
この記述にも
注目しておきたいと思います。


(次回に続く)

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ハワイの新聞記事から その256 1956年 ナニ・スポーツウェア~ナニのデザインにはヨーロッパの味付けがある(1) [ハワイの新聞記事から]

筆者が収集した、
アロハシャツに関する
ハワイの新聞記事の中から
面白そうなものを
ランダムに選び、
翻訳してご紹介しています。

今回から再び、
ハワイの衣料品産業に関する
1956年のホノルル・
アドヴァタイザー紙掲載の
シリーズ記事の続きを
お送りします。

第6回はハワイアン・
カジュアルズに関する
記事でしたが、
今回からは、第7回の、
ナニ・スポーツウェアです。

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(1950年代半ば頃の
ナニ・スポーツウェアの
織ネーム
~筆者コレクションより)

****************************

『シリーズ ハワイの
ファッション産業(7)
ナニ・スポーツウェア~
ナニのデザインには
ヨーロッパの味付けがある(1)

 8年という短い期間に、
ナニ・スポーツウェア
株式会社は、
注文服の小さな工場から
ホノルルの比較的大規模な
婦人服メーカーの1つに
成長した。

 今日、ナニのラインは、
衣料品市場において
多くの新機軸を持っていると
信じられている。

そのようなスタイルの1つは、
人気のある「ティー・タイマー」
すなわち、左右にヒップまでの
切れ込みが入っていて、
ぴったりしたパンツを
覆っている、
中国風の細身ドレスである。

そもそもティー・タイマーは、
ナニがデザインした
カミーサ・ジャケットと
ペダル・プッシャーから
始まったものである。

ちなみにカミーサとは
メキシコの労働者の
ワーキング・コートである。』

****************************

この記事は1956年のものですが、
その冒頭に、
「8年という短い期間に」と
書かれています。
そこから、
ナニ・スポーツウェアは
1948年に創業したと
推測できます。

1947~48年頃に
創業したメーカーは
実に多いですね。
それだけ需要があったと
言うことなのでしょう。

ちなみに、ティー・タイマーは
ナニ・スポーツウェアが
発明したと書かれていますね。
覚えておくことにしましょう。


ティー・タイマーは
左右に深く、ヒップまでの
スリットが入ったドレスで、
中には細身のパンツ
(ペダル・プッシャー)を
合わせて着るもののようです。

こちら ↓ では
パンツを合わせていませんが。

tea timer.jpg

(StraightTalkingMama さんの
Pinterestより引用)


それと、ナニはもともと
「注文服の小さな工場」だったと
書かれていますね。
これも小さな情報ですが
記憶にとどめておきましょう。


(次回に続く)

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ハワイの新聞記事から その255 1958年 ハワイアン・カジュアルズ~クーリー・スタイルに触発されて(2) [ハワイの新聞記事から]

筆者が収集した、
アロハシャツに関する
ハワイの新聞記事の中から
面白そうなものを
ランダムに選び、
翻訳してご紹介しています。

現在は、
1958年のホノルル・
アドヴァタイザー紙に
掲載された、
ハワイアン・カジュアルズに
関する記事です。

****************************

『1958年 ハワイアン・
カジュアルズ~
クーリー・スタイルに
触発されて(2)

 異国的なプリント生地は、
赤系、ターコイズ・ブルー系、
または茶系の配色の上に
金色が載せられたものである。

 中国襟と前身と袖には、
色無地のパイピングが施され、
パンツと調和させている。

 カプリ・パンツは
赤色、ターコイズ・ブルー色、
または茶色の
コットン・ポプリン製で、
2つのポケットが付き、
背中中央には
ジッパーが付いている。

 上着とパンツは
どちらも洗濯可能で、
サイズは8号から18号まで
揃っている。

この上下セットは
約14ドルで
小売りされている。

 1948年に創業した
ハワイアン・カジュアルズ
株式会社は、
ベセル通り1024番地に
工場があり、
1年に約35万ドルの
純利益を上げている。』

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Hawaiian Casuals 2.jpg

Hawaiian Casuals 1.jpg

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前回の、1956年の記事
(「デザインは2ウェイ・
ストレッチをしのぐ」)に、
「衣料品製造のビジネスに
9年間携わっている」と
書かれていたため、
筆者は「1947年の創業」と
書いたのですが、
今回の記事に
「1948年に創業した」と
明確に記載されているので、
そのように訂正しておきます。

また筆者は、
これまでいろいろ
見てきた経験から、
この時代
(1950年代後半)には、
赤系、青系、茶系という
配色が多いのではないかと
なんとなく思っていましたが、
今回の記事で、
その思いが裏付けられたように
感じました。

さらには、
1950年代半ばに出てきた
金色のプリントが
1958年になっても
まだ健在だということも
今回の記事で確認できました。



今回の記事はこれで終わります。
次回からはまた別の記事を
ご紹介します。
お楽しみに。



(次回に続く)

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ハワイの新聞記事から その254 1958年 ハワイアン・カジュアルズ~クーリー・スタイルに触発されて(1) [ハワイの新聞記事から]

筆者が収集した、
アロハシャツに関する
ハワイの新聞記事の中から
面白そうなものを
ランダムに選び、
翻訳してご紹介しています。

今回からは、
1958年のホノルル・
アドヴァタイザー紙に
掲載された、
ハワイアン・カジュアルズに
関する記事になります。

****************************

『1958年 ハワイアン・
カジュアルズ~
クーリー・スタイルに
触発されて(1)

 ハワイアン・カジュアルズ
株式会社によって作られた、
実に優れたラウンジ・
アンサンブルの1つが、
クーリー
(訳注:インドや中国の
労働者が着ている
作業着のような)・
セットである。

それはかわいらしい
ものであり、
戦前の上海のクーリーが
着たかもしれない
上下服からは
ほど遠いのだが、
輪郭線はそこにある。

 デザイナーの
スタンリー・ヒックスは、
夫人と共に
ハワイアン・カジュアルズを
所有しているのであるが、
彼は、カルカッタ・コットンの
ストライプ生地を使って、
彼が考える現代版
クーリー・ジャケットの、
シンプルでまっすぐな線を
引いたのである。』

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Hawaiian Casuals 2.jpg

Hawaiian Casuals 1.jpg

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今回もまた
女性物の話ですが、
オーナーのスタンリー・
ヒックスはデザインも
行っていたこと、
そして1958年には
東洋的なものが
流行していたらしいこと、
などが、この記事を読んで
わかります。



(次回に続く)

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ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ(216)新出品のアロハシャツ [ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ]

本日は週末なので、
恒例の「ヤフオクで見かけた
ヴィンテージアロハシャツ」
をお届けします。

今回は
「新出品のアロハシャツ」を
ご紹介します。
まず最初はこちら ↓ です。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/e1067862668

前面と背面に大きな龍が描かれた
比較的有名な柄になります。

織ネームが欠損しているため
ブランドは不明です。
「アートヴォーグ」のものが
良く知られていて、例えば
洋書『THE ALOHA SHIRT』の
P198には、同じ柄の色違いが
掲載されています。

素材はレーヨン、
プリントはオーバープリント、
ボタンは尿素ボタンです。

レプリカものなのか
画像からは判別しにくいため、
入札を躊躇してしまいますね。


続いては、つい先日、
終了してしまいましたが、
こちらです。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/t1061145147

タラハシー、
セントピータースバーグ、
クリアウォーター、
ハリウッド
(フロリダにもあります)、
サラソータ、
デイトナビーチなど
フロリダのリゾート地の
名前と様子が描かれている
フロリダ柄のシャツです
(そのため、厳密には
アロハシャツではありません)。

これまた織ネームが
欠損していて
ブランドは不明です。

紺地なので
かっこいいですね。

素材はレーヨン、
プリントは抜染、
ボタンは尿素ボタンです。


最後はこちらです。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/w1067022659

抽象的な模様
(アラビア文字のようにも
見えます)が描かれた
不思議な柄です。
ブランドは
「レインスプーナー」で
初期の「乳首タグ」です。

素材はコットンですが
ざっくりした質感で、
ボタンは小さめの
プラスチックボタンです。



今回はこの辺で。
次回をお楽しみに。


(次回に続く)

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ヴィンテージ・アロハシャツ徹底解剖(4)ワットムルスとパリ・ハワイアン・スタイル [ヴィンテージ・アロハシャツ徹底解剖]

本日は週末なので
翻訳の方はお休みして、
久しぶりの「ヴィンテージ・
アロハシャツ徹底解剖」
をお送りします。

まずは、ヤフオクで見つけた
こちら ↓ のご紹介から
始めます。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/w1060011183

三角形のタパの模様が
前面に広がり、
その三角の中に
トーチジンジャーが
描かれている柄です。

ブランドは
「ワットムルス・アンド・
レイラニ」で、、
素材はコットン、
ボタンはココナッツです。

茶色と赤茶色を組み合わせた
この配色とプリントの質感、
そして生地の質感などから、
筆者には初期の「シャヒーンズ」が
作ったもののように見えます。

例えば、こちら ↓ を
ご覧ください。

s-DSCN8996.jpg

(筆者コレクションより)

これはシャヒーンズの魚柄ですが
色の組み合わせが
近いように思うのです。

もちろん確証はありません。


さて、話はここからです。

このトーチジンジャー柄に
よく似た柄が、
「パリ・ハワイアン・スタイル」と、
その兄弟ブランドである
「カイマナ・ハワイアン・
スタイル」に存在するのです。

それがこちら ↓ です。

s-DSCN7484.jpg

(筆者コレクションより)

織ネームは、正確には
「ハワイアン・スタイル・
カイマナ」となっています。

三角の中には
太鼓が描かれており、
とても似ていますが
違う柄なのです。

2つの柄を比べてみるため、
似た部分を拡大します。

leilani.jpg

DSCN7488.JPG

渦巻き模様が微妙に違うのと、
斜めに連なった菱形が違うのが
大きな違いでしょうか。
それ以外はとてもよく似ています。

その一方、色を比べると、
カイマナの方は、赤(朱)が
鮮やかに見え、
かなり違うように見えます。


しかも同じ太鼓の柄は
「パリ・ハワイアン・スタイル」
にもあります。

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(過去のヤフオク出品物より)

同じ柄なのですが、
青色が加わっているところが
少し違います。


さらにさらに、
青系だけの配色もあります。

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(過去のヤフオク出品物より)

織ネームは上のと同じ
「ハワイアン・スタイル・
カイマナ」です。


これらを、どのように
解釈したらいいでしょうか?


筆者の推測はこうです。

もともとは「シャヒーンズ」が
トーチジンジャーの柄で作り、
それをワットムルスに卸した。
それが1950年代前半とすれば、
その後、1950年代半ばから
後半頃に、
高吹勇のアロハ貿易が、
無断か許可を得たかは
わかりませんが、
ジンジャーを
太鼓に置き換えた柄を作り、
「パリ」や「カイマナ」の
織ネームを付けた。

そもそも、
「ワットムルス」のシャツを
アロハ貿易が作っていた、
と考えるのは、
時代的なズレがありますし、
両者のつながりが
あまりないことから言っても
ちょっと考えにくいのです。


証拠はありませんし、
あくまでも筆者の感覚で
そのように推測しているに
すぎません。


このワットムルスのシャツを
実際に見分できたら
もう少しわかることが
あるかもしれないのですが、
それはちょっと難しいですよね。

今回は想像にとどめておくだけに
したいと思います。



次回をお楽しみに。



(次回に続く)

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