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ハワイの新聞記事から その224 1956年 ハレ・ハワイ~ファッションにおける中国的傾向が特筆される(1) [ハワイの新聞記事から]

筆者が収集した、
アロハシャツに関する
ハワイの新聞記事の中から
面白そうなものを
ランダムに選び、
翻訳してご紹介しています。

だいぶ前に翻訳していた、
ハワイの衣料品産業に関する
1956年のホノルル・
アドヴァタイザー紙掲載の
シリーズ記事の続きを
お送りします。
前回はカメハメハに関する
記事でしたが、
今回からは、第4回の、
ハレ・ハワイです。

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『1956年 シリーズ
ハワイのファッション産業
第4回 ハレ・ハワイ
ファッションにおける
中国的傾向が特筆される(1)
文/マイレ・カーンズ

編集者注:これは、
ハワイ衣料品メーカー組合に
属する会社に関する
シリーズ記事の第4回である。
今回の物語は
ハレ・ハワイ株式会社の
話である。

 フロリダ、テキサス、
米国西海岸の小売店への輸出が
予定されているスタイルの中で、
ファッションにおける
中国的傾向に
明らかに関心を寄せる
本土の人々のことを、
ハレ・ハワイ株式会社は
特筆していると、
この衣料品会社の社長
W.C.ロック(筆者補足:
ワー・チョー・ロック)
は言う。

 「東洋的なモチーフ
だけでなく、
中国風のネックラインを
持った細身のドレスや
ティータイマーなどは全て、
当社の本土の卸先で
人気があることを
証明しています。」と
ロック氏は言った。

彼は、同社が製造する
服の多くで使われる
生地を手に入れるため、
アジアへの定例の
買い付け旅行をしている。

その中には、
ずっと人気のある
コットンのほか、
ポンジー、シルク、
壁縮緬が含まれる。』

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1956年のハレ・ハワイが
レーヨンの壁縮緬を
使っていたという発言は
非常に重要です。

なぜならレーヨン壁縮緬は、
1950年代の半ばに
使われなくなったことが
わかっています。
おそらくコストの点で
合わなくなってきた
ためでしょう。
ただ、いつまで使われたかは
はっきりしません。
今回の発言で、少なくとも
1956年にはまだ使われていたことが
明らかになりました。

例えば、こちら ↓ の
ヤフオク出品物も、
1950年代半ば頃の縮緬製の
ハレ・ハワイです。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/l431170863

このアウトリガーカヌーの柄は
京都のアロハ貿易で
プリントされたものですが、
似た柄が、縮緬ではなく
スムース・レーヨンに
プリントされるように
なるのです。

パリハワイアンのこちら ↓ 。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/1063434243

筆者は、プリントの繊細さや
色数の違いなどから
縮緬の方が古くて
レーヨンの方が新しいと
推測しています。


今回、中国的な傾向について
語られていますが、
ハレ・ハワイの
アロハシャツに関しては、
中国的なものが
直ぐには出てきませんでした。
女性物に多く見られた
特徴なのかもしれません。



(次回に続く)

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