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ハワイの新聞記事から その252 1956年 ハワイアン・カジュアルズ~デザインは2ウェイ・ストレッチをしのぐ(4) [ハワイの新聞記事から]

筆者が収集した、
アロハシャツに関する
ハワイの新聞記事の中から
面白そうなものを
ランダムに選び、
翻訳してご紹介しています。

現在は、
1956年のホノルル・
アドヴァタイザー紙に
掲載された、
ハワイの衣料品産業に関する
シリーズ記事の第6回で、
ハワイアン・カジュアルズに
関する記事になります。

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『シリーズ ハワイの
ファッション産業(6)
ハワイアン・カジュアルズ~
デザインは2ウェイ・
ストレッチをしのぐ(4)
文/バーバラ・プロック

 柄は、慣例上3つないし
4つの色違いで注文され、
そのうちの1つは通常、
男性客を満足させる茶色である。

人気のあるプリント柄は
1カ月から3カ月以内に
売り切れるのであるが、
大衆が好まないような
プリント柄だと
1年売れない場合もある。

 ある特定の柄を
独占する権利を
保証するため、
ヒックス氏は膨大な分量、
通常は1万ヤード
(訳注:9144メートル)の
プリント生地を
一度に買わなければ
ならないのである。

 しかしながら彼は
実際の服で過剰在庫のリスクを
負うことはない。

なぜなら、
たいていのメーカーは
バイヤーに見せる
サンプル製品だけを
作るからである。

ハワイで人気があるデザインは
通常、本土でも
同じくらい売れるということに、
ヒックス夫妻は気付いた。』

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「柄は、慣例上3つないし
4つの色違いで注文され」る
という話が出てきました。

これと同じことを、
かつて取材したアルフレッド・
シャヒーンも言っていました
(シャヒーンの場合は「3つの
色違い」と言っていました)。

また、「そのうちの1つは
通常、男性客を満足させる
茶色である」という話も
興味深いです。

アロハシャツと言えば
派手な色が人気だと
思われがちですが、
実際には落ち着いた茶系の配色が
(1956年の)男性に
好まれているわけです。

確かに、1950年代後半頃には
ほとんどのブランドで、
茶色や黄土色や濃緑色といった
地味な色が多く作られたように、
古着を見てきた筆者には
感じられます。

1958年頃のこのシャツ ↓ なども
まさに茶系ですよね。

s-092.jpg

(筆者コレクションより)



(次回に続く)

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