SSブログ

ハワイの新聞記事から その257 1956年 ナニ・スポーツウェア~ナニのデザインにはヨーロッパの味付けがある(2) [ハワイの新聞記事から]

筆者が収集した、
アロハシャツに関する
ハワイの新聞記事の中から
面白そうなものを
ランダムに選び、
翻訳してご紹介しています。

現在は、
1956年のホノルル・
アドヴァタイザー紙掲載の、
ハワイの衣料品産業に関する
シリーズ記事の第7回で、
ナニ・スポーツウェアに関する
記事になります。

****************************

Nani.jpg

(1950年代半ば頃の
ナニ・スポーツウェアの
織ネーム
~筆者コレクションより)

****************************

『シリーズ ハワイの
ファッション産業(7)
ナニ・スポーツウェア~
ナニのデザインには
ヨーロッパの味付けがある(2)

 ナニ社のテキスタイル・
デザインは、自社の生地に、
自社製品用に独占的に
プリントされている。

その中のあるものは
ハワイでハンドスクリーン・
プリントされ、
また別のものは
米国本土でプリントされている。

たまたまスウェーデンで
生まれたデザイナー、
J・B・「ナニ」・
ロバートソン女史は、
自身のプリント生地を
創作している。

色は生地の上で
作り上げられるので、
深みと輪郭を持ち、
見る者に飛び掛かってこない
(訳者補足:悪目立ちしない)
のである。

 ナニ社の服は現在、
米国の全ての主要な販路に
進出しており、
同様にカナダ、ベネズエラ、
グアム、香港のほか、
遠くスウェーデン、フランス、
スイスにまで進出している。

ナニ社の服を置いている
米国の小売業者は、
アイ・マグニン
(訳注:かつて存在した、
サンフランシスコの
高級百貨店)、
ペック・アンド・ペック
(訳注:かつて存在した、
ニューヨークの婦人服店)、
バーグドルフ・グッドマン
(訳注:ニューヨークの
高級百貨店)のような
ハイ・ファッションの
専門店から、
小さなリゾート・ショップまで、
あらゆるタイプの企業を
網羅している。

 ハワイや東洋のファッションは
最近とても人気が出てきたので、
米国市場を席巻している
ところである。』

****************************

ナニ社のテキスタイル・
デザインは、ベティ・
ロバートソンが
行っていること、
またそのプリントは、
ハワイや本土で行っていることが
書かれています。

裏を返せば、
この当時多かった
日本でのプリントは
行っていないということです。

これはかなり
特徴的なことですね。

ハワイでプリントしていたのは
おそらくシャヒーン社でしょう。

また1956年当時、
「ハワイや東洋のファッションは
最近とても人気が出てきたので、
米国市場を席巻している」
そうです。
この記述にも
注目しておきたいと思います。


(次回に続く)

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:ファッション