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ヴィンテージ・アロハシャツ徹底解剖(2)シャヒーンズ・オブ・ホノルル(1) [ヴィンテージ・アロハシャツ徹底解剖]

本日は週末なので
翻訳の方はお休みして、
「ヴィンテージ・
アロハシャツ徹底解剖」
をお送りします。

気になるヴィンテージを
詳細に、比較・観察・
検証しよう、という
不定期の企画です。


第2回目の今回は、
前回のブログで取り上げた、
映画「Naked Paradise」に
登場する「PAREU」柄を
見ていくことにします。


まず最初に、
筆者が確認している、
この柄の変遷について
整理しておきます。

最初は、1953年の新聞広告で
サーフンサンド社
(注:シャヒーンの
プリント生地工場)の
「プリント生地」として
紹介されていました。
1ヤード1.35ドルでした。

その後、1955年の
ワットムルスの広告で
「当店独自の新柄」として
紹介されていました。
スターリング・
モスマンというミュージシャンが
衣装として着ているもので、
価格表記もなく、
発売前のものという感じでした。

そして翌1956年に、
高級品店マキナニーで、
1着5.95ドルで
販売されるという
新聞広告が掲載されました。

それが、このシャツ ↓

i-img600x600-16599552961cjia34657.jpg

です。


実は同じ柄のシャツを
筆者も所有しています。
こちらです。

s-DSCN5887.jpg

織ネームは
「ダイヤモンドヘッド・
スポーツウェア」のもので
古銭ボタンが付いています。

1950年代後半頃の製品で、
上のマキナニーのものより
少しだけ新しい時代の
ものだと推測されます。


この2着を見比べて
気が付いたことがあります。
全く同じ柄ではあるのですが
わずかに違いがあったのです。


こちら ↓ をご覧ください。

スクリーンショット 2022-10-07 230256.jpg

スクリーンショット 2022-10-07 230210.jpg

三つ葉の間を拡大します。

スクリーンショット 2022-10-07 230407.jpg

スクリーンショット 2022-10-07 230341.jpg

わかるでしょうか?
紺色の方は2つの三つ葉が
離れていますが、
赤い方はつながっています。

これは、
プリントに使っている版が
摩耗によって、
柄のエッジが甘くなっている
ということを
意味するのではないかと
筆者は考えました。

ロングセラーのため
大量にプリントしたための
現象のように思えるのです。

そしてこの柄は
ロングセラーゆえに、
さらにいろいろなバージョンが
作られていくことになります。

この続きは次回に。


(次回に続く)

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