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リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』 ブログトップ
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リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』その197 1980~90年代の男性服(5) [リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』]

元ハワイ大学教授のリンダ・アーサー氏が書いた
『20世紀のアロハ服』という本の翻訳をお届けしています。

現在の話題は「1980~90年代の男性服」についてです。



『第9章「1980~90年代:ハワイの文化復興とレトロ・スタイル

 男性服(5)

 男性たちにとってアロハシャツはいまや、
ほとんど全ての場面で受け入れられる服である。

あるものはコットン製であり、あるものはポリエステル製であり、
またあるものはレーヨン製であり、さらには混紡製のものもある。

素材がどうあれ、高品質なアロハシャツには、
プリント柄を邪魔しない(訳注:プリント柄の連続性を中断させない)ような
ポケットがあり、ときには、ヤシの殻や種や竹で作られたボタンも付いている
(著者注:1989年刊『気持ちの良いハワイ』 所収
 マーティ・ウェンツェル「アロハと言うシャツ」より引用)。(続)』



(次回に続く)

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リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』その196 1980~90年代の男性服(4) [リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』]

元ハワイ大学教授のリンダ・アーサー氏が書いた
『20世紀のアロハ服』という本の翻訳をお届けしています。

現在の話題は「1980~90年代の男性服」についてです。



『第9章「1980~90年代:ハワイの文化復興とレトロ・スタイル

 男性服(4)

(引用・続)
しかしもし、ある男性がそのような集まり
(訳注:重役会、委員会会合、立法公聴会など)で目立ちたいと思うなら、
もしライバルを微妙に出し抜きたいと思うなら、
あるいはネイティブとしての明白な身分を示したいなら、
パラカを着ることでしょう。

パラカを着るということは、ハワイのエリートが持つスノッブさや、
自分たちのことを、ハワイの子供たちを意味するカマアイナと呼ぶような
重役仲間が持つスノッブさを、ずるがしこく利用することなのです。

男性地元民のバッジはパラカなのです。(引用・終わり)』




パラカは、古い時代(1930年代)からありますが、
何度もリバイバルしているので、様々な年代のものが存在します。

上の文章で触れられている、1980~90年代頃のパラカは、
例えば、このような ↓ ものでしょう。

i-img640x480-15554740906utj7q515259.jpg

i-img640x480-1555474096faecck474677.jpg

https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/p682282668


ちなみに先日ヤフオクに出品されていた(現在は終了)
「カハラ」の、1960年代のパラカは、こちら ↓ になります。

i-img600x450-1633827600wiycnv623541.jpg


両者の質感はそれなりに違うでしょうが、
見た目には(特に画像では)違いがよく分からないと思います。



(次回に続く)

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リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』その195 1980~90年代の男性服(3) [リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』]

元ハワイ大学教授のリンダ・アーサー氏が書いた
『20世紀のアロハ服』という本の翻訳をお届けしています。

現在の話題は「1980~90年代の男性服」についてです。



『第9章「1980~90年代:ハワイの文化復興とレトロ・スタイル

 男性服(3)

(以下引用)
 24時間・全天候で着られる、ハワイの男性向けの制服は現在、
ぱりっとしたボタンダウンのアロハシャツです。

仕事の約束があるときや重要な社会的場面では
裾をトラウザーの中に入れて着ますし、
裾を出せばスポーティにもなります。

そのような服は、どんな重役会議や委員会会合、
立法公聴会にもふさわしいですし、
また街にある事実上全てのレストランの、
1日のどんな時間帯にもふさわしいのです。(引用・続)』




「ぱりっとしたボタンダウンのアロハシャツ」をebayで探してみたところ、
こんなシャツ ↓ が見つかりました。

s-l1600 a.jpg

s-l1600 b.jpg

https://www.ebay.com/itm/224411678971?hash=item343ffa78fb:g:QhQAAOSwzN9fux7B


「ぱりっとした(crisp)」という表現は、おそらくコットン生地を指すと思われますが、
このシャツはコットンとポリエステルの混紡生地で、襟はボタンダウンです。
また「Servco」というロゴが刺しゅうされているところから、
単なるアロハシャツではなく制服だったことがわかります
(Servcoはトヨタ系のディーラーだそうです)。

上の文章は、このようなシャツのことを語っていると考えてよさそうです。



(次回に続く)

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リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』その194 1980~90年代の男性服(2) [リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』]

元ハワイ大学教授のリンダ・アーサー氏が書いた
『20世紀のアロハ服』という本の翻訳をお届けしています。

現在の話題は「1980~90年代の男性服」についてです。



『第9章「1980~90年代:ハワイの文化復興とレトロ・スタイル

 男性服(2)

(続)これは、(訳注:ハワイという特別な)場所の感覚と、
(訳注:ハワイの)文化に対する尊敬の念との両方に関することなのである。

ボブ・クラウスが先の引用の中で書き留めていたように、
ハワイは複雑なドレス・コードをとても発達させてきた。

「いまだにスーツを着ているお偉いさんは・・・
裁判所に行こうとしている弁護士と、不動産関係者だけです。

私は葬式にジャケットとネクタイを、もはや着て行きさえしません。」
(1990年アイランド・ヘリテージ出版刊「ベスト・オブ・ボブ・クラウス」所収、
 ボブ・クラウス執筆「私たちのハワイ」より引用)』




(次回に続く)

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リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』その193 1980~90年代の男性服(1) [リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』]

元ハワイ大学教授のリンダ・アーサー氏が書いた
『20世紀のアロハ服』という本の翻訳をお届けしています。

今回から話題が変わり、「1980~90年代の男性服」について語られます。



『第9章「1980~90年代:ハワイの文化復興とレトロ・スタイル

 男性服(1)

 社会的地位というものは、服装によって暗示されるのであり、
ハワイでは、それは女性の服装と同様、男性の服装でも同じである。

ハワイでの服装が意味するところを知らないで管理職に応募する男性には
災いが起こるであろう。

もしそのような人が本土から面接に来る場合、
この応募者が、ドレス・コードを学んでおらず、
スーツとネクタイを身に着けて現れたならば、分が悪い。

彼はビジネス・ウェアの重要性と同じくらい
アロハシャツの重要性も知らなければならないが、
どちらのシャツが受け入れられやすいか、
そしてその会社で好まれる特定のスタイルであるかを
知らなければならないのである。(続)』



(次回に続く)

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リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』その192 1980~90年代の女性服(9) [リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』]

元ハワイ大学教授のリンダ・アーサー氏が書いた
『20世紀のアロハ服』という本の翻訳をお届けしています。

現在の話題は、「1980~90年代の女性服」についてです。



『第9章「1980~90年代:ハワイの文化復興とレトロ・スタイル

 女性服(9)

(続)
これらの服(訳注:1990年代の女性服)は、
しばしば体にぴったりフィットするという点で、
ボディ・コンシャスであるかもしれないが、その一方で、
女性性を主張するようなひだ飾りやフリルに頼ってはいない。

その外見はより紳士服仕立てであり、
概してキャリア女性の服装によりふさわしいものである。

ハワイ的な場所の概念をプロの服装と結びつけるのに、
このキャリア・ルックが向いていると、
いくつかのホテルはわかってきた。

例えばあるホテルは、その女性従業員たちに
ハワイ柄プリントのサロン・スカートとタンクトップと
ジャケットを着てもらっている
(著者注:ハワイ・ファッション工業組合のキャロル・プレジル組合長への
 1999年のインタビューより引用)。』





「1980~90年代の女性服」についての考察は今回で終わります。
次回からはいよいよ「1980~90年代の男性服」が語られます。
お楽しみに。



(次回に続く)

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リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』その191 1980~90年代の女性服(8) [リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』]

元ハワイ大学教授のリンダ・アーサー氏が書いた
『20世紀のアロハ服』という本の翻訳をお届けしています。

現在の話題は、「1980~90年代の女性服」についてです。



『第9章「1980~90年代:ハワイの文化復興とレトロ・スタイル

 女性服(8)

(続)
ホロムーは、いくらかゆったりしてきており、
「ティー・レンクス」(訳注:ヒザ下丈)のムームーとして
現在では一般的に好まれている。

(ホロムーの初期のバージョンは、
 ヒザと裾の間のひだが深いため、歩くには厄介かもしれない。) 

1990年代の女性服では、
スタイリングが、伝統的なアロハ服から現代的なリゾートウェアへと
明らかに移り変わっている。

現代的なアロハ服が焦点を当てるのはハワイ柄プリントであるが、
シンプルでこぎれいなデザイン・ラインの点から見て、
それはよりコスモポリタンな外見が際立っている。(続)』




「ティー・レンクス」というのは、
「ニー・レンクス」(ヒザ丈)と「アンクル・レンクス」(くるぶし丈)の
間の長さのようです。

length-640x269.jpg

ティー・レンクス.jpg

https://www.preownedweddingdresses.com より引用)

どこから「ティー・レンクス」という言葉が出てきたのか、
なぜ「ティー」(お茶)なのかはわかりませんでした。
「ニー・レンクス」の「ニー」の音に似た「ティー」としたのではないでしょうか?


また、「ホロムーの初期のバージョンは、ヒザと裾の間のひだが深い」
と書かれていますが、以下の絵をみれば、その感じがわかるでしょう。

d247c2b64e99cb7ca3419be0cca2c623.jpg

https://www.myriahsbazaar.com/HAWAIIAN-DRESS-PATTERN-SIZE-16-Polynesian-112-p/up185.htm

確かに歩きにくそうですよね。



(次回に続く)

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リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』その190 1980~90年代の女性服(7) [リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』]

元ハワイ大学教授のリンダ・アーサー氏が書いた
『20世紀のアロハ服』という本の翻訳をお届けしています。

現在の話題は、「1980~90年代の女性服」についてです。



『第9章「1980~90年代:ハワイの文化復興とレトロ・スタイル

 女性服(7)

 女性用のアロハ服は1980年代以来進化してきたが、
それは女性の社会的及び専門的役割が変化したためである。

より多くの女性たちが家の外で働き始め、
ハワイのライフスタイルはよりカジュアルになり、
ドレスはより快適になった。

仕事や、1980年代の「変化する」ライフスタイルにふさわしいと
見なされるようなドレスの種類は、
社会的な変化と共に移り変わった。

快適さは女性の服にとって重要であり、
伝統的なアロハ服は変わらねばならなかったのである。(続)』




(次回に続く)


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リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』その189 1980~90年代の女性服(6) [リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』]

元ハワイ大学教授のリンダ・アーサー氏が書いた
『20世紀のアロハ服』という本の翻訳をお届けしています。

現在の話題は、「1980~90年代の女性服」についてです。



『第9章「1980~90年代:ハワイの文化復興とレトロ・スタイル

 女性服(6)

(続)
多くの女性はムームーやホロムーを着ているが、
女性重役たちはアロハ服を人前では滅多に着ない。

あるPR会社の社長が女性重役の一団をお茶に招いたが、
誰もムームーを着て来なかった。

女性重役たちにとっては、西洋式のドレスやスーツ、そして常にパンストが
お決まりなのである
(1990年アイランド・ヘリテージ出版刊「ベスト・オブ・ボブ・クラウス」所収、
 ボブ・クラウス執筆「私たちのハワイ」より引用)。』





(次回に続く)

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リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』その188 1980~90年代の女性服(5) [リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』]

元ハワイ大学教授のリンダ・アーサー氏が書いた
『20世紀のアロハ服』という本の翻訳をお届けしています。

現在の話題は、「1980~90年代の女性服」についてです。



『第9章「1980~90年代:ハワイの文化復興とレトロ・スタイル

 女性服(5)

(続)
ボブ・クラウス(訳注:ホノルル・アドヴァタイザー紙のリポーター)が
数十年前にホノルルにやって来たとき、
新聞社には、レポーターがジャケットとネクタイを着用するように命ずる
ドレス・コードがあった。

女性たちはダウンタウンで買物をする際手袋をしていたし、
社交欄の編集者は職場へ行くのに帽子をかぶっていた。

そのスタイルは明確にフォーマルなものであった。

クラウスは、ホノルルのドレス・コードの進化を観察したのであり、
また、アロハ服を、ビジネス用のかたい服装に適していると認めるよう、
衣料品業界によるロビー活動が働きかけたことや、
実際、メーカー数社がスーツを販売することでより多くの利益を上げ、
ややカジュアルな服装に移行するのを止めようとしたが
うまくいかなかったことなどを書き留めたのである。(続)』




(次回に続く)

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