ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ(178)新出品のアロハシャツ [ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ]
本日は週末なので、翻訳の方はお休みして、
恒例の「ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ」をお届けします。
今回は「新出品のアロハシャツ」を取り上げます。
いろいろと良いものがありましたよ。
まず最初はこちら ↓ からご紹介しましょう。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/s1054087482
イモの葉が描かれた柄ですが、あまり見かけない柄ですね。
筆者は初めて見ました。
おそらく専門書にも掲載されていなかったと思います。
ブランドは、アルフレッド・シャヒーン社の「キイラニ」です。
素材は記載がありませんがおそらくレーヨンで、
プリントはオーバープリントです。
抜染でもよさそうな柄ですが、
白い縁取りが入るように、モチーフを一回り小さくデザインすることで、
色が重なって濁るのを避けていますね。
抜染だったら白の面積がもっと少なくなり、
柄ももう少しくっきり浮き上がって見えたんですが。
残念です。
ボタンはココナッツボタンです。
両胸にポケットが付いているので、
シャヒーンとしては比較的初期の1950年代初頭頃の製品ではないかと推測します。
抜染でないことを考えると、出品価格は少々お高いかなという印象です。
続いてはこちら。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/o1054092774
三角形のタパ模様をベースにして、そこに太鼓のモチーフを入れ込んだ、
なかなかに独創的な柄です。
比較的よく見る柄で、ブランドは「パリハワイアンスタイル」になります。
前回(先週)のこのブログで、「パリハワイアン」について取り上げた際、
この「峠道」(おそらくヌウアヌ・パリの峠道をイメージしたのでしょう)が描かれた
織ネームは「パリハワイアンの前期のものではないか」というお話をしました
(ちなみに「パリ pali」という言葉はハワイ語で「崖」を意味します)。
こちらのシャツも、1950年代半ば頃のものではないかと推測します。
素材はレーヨンで、プリントはオーバープリント
(日本でプリントしたためか、パリハワイアンに抜染プリントは見当たりませんね)、
ボタンは竹ボタンです。
ちなみに筆者はこれと同じ柄のシャツを所有しています。
こちらです。
(筆者コレクションより)
全く同じかというと、実は少しだけ違っています。
よく見ると、青色の版が入っておらず、
その代わりに薄い赤色(肌色)の版が入っており、同系色で統一されています。
織ネームを見ると ↓
「ハワイアンスタイルカイマナ」となっています。
ところがこの織ネームも、パリハワイアンの「前期」「後期」の話に似て、
「前期」と「後期」の2種類が存在します。
こちらは「前期」で、
一方こちら ↓ が、パリハワイアンの「後期」にデザインが似ていることから
「後期」だと思われる織ネームです。
(筆者コレクションより)
「カイマナハワイアンスタイル」と語順が変わっているところも注目です。
それにしても「パリ」と「カイマナ」を使い分けた理由はよくわかりません。
卸先が違ったのでしょうか?
そしてそれと共に、プリントに使う色も少しだけ変えたのでしょうか?
現在で言うところの「別注」みたいなものかもしれませんね。
卸すお店によって、色を少しだけ他店のものと変えてある、みたいな・・・。
パリハワイアンはバージョン違いが非常に多い
(似たような柄だが微妙に細部が違う)というお話を以前したことがありますが、
「パリ」と「カイマナ」という、ブランドによっても微妙に変えているようで、
そう考えるとかなりユニークなメーカーかもしれませんね。
今回もまた深掘りしてしまいました。
もう少しいろいろなシャツを取り上げたかったのですが・・・。
ご了承ください。
次回もヤフオク出品物をご紹介します。
お楽しみに。
(次回に続く)
恒例の「ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ」をお届けします。
今回は「新出品のアロハシャツ」を取り上げます。
いろいろと良いものがありましたよ。
まず最初はこちら ↓ からご紹介しましょう。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/s1054087482
イモの葉が描かれた柄ですが、あまり見かけない柄ですね。
筆者は初めて見ました。
おそらく専門書にも掲載されていなかったと思います。
ブランドは、アルフレッド・シャヒーン社の「キイラニ」です。
素材は記載がありませんがおそらくレーヨンで、
プリントはオーバープリントです。
抜染でもよさそうな柄ですが、
白い縁取りが入るように、モチーフを一回り小さくデザインすることで、
色が重なって濁るのを避けていますね。
抜染だったら白の面積がもっと少なくなり、
柄ももう少しくっきり浮き上がって見えたんですが。
残念です。
ボタンはココナッツボタンです。
両胸にポケットが付いているので、
シャヒーンとしては比較的初期の1950年代初頭頃の製品ではないかと推測します。
抜染でないことを考えると、出品価格は少々お高いかなという印象です。
続いてはこちら。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/o1054092774
三角形のタパ模様をベースにして、そこに太鼓のモチーフを入れ込んだ、
なかなかに独創的な柄です。
比較的よく見る柄で、ブランドは「パリハワイアンスタイル」になります。
前回(先週)のこのブログで、「パリハワイアン」について取り上げた際、
この「峠道」(おそらくヌウアヌ・パリの峠道をイメージしたのでしょう)が描かれた
織ネームは「パリハワイアンの前期のものではないか」というお話をしました
(ちなみに「パリ pali」という言葉はハワイ語で「崖」を意味します)。
こちらのシャツも、1950年代半ば頃のものではないかと推測します。
素材はレーヨンで、プリントはオーバープリント
(日本でプリントしたためか、パリハワイアンに抜染プリントは見当たりませんね)、
ボタンは竹ボタンです。
ちなみに筆者はこれと同じ柄のシャツを所有しています。
こちらです。
(筆者コレクションより)
全く同じかというと、実は少しだけ違っています。
よく見ると、青色の版が入っておらず、
その代わりに薄い赤色(肌色)の版が入っており、同系色で統一されています。
織ネームを見ると ↓
「ハワイアンスタイルカイマナ」となっています。
ところがこの織ネームも、パリハワイアンの「前期」「後期」の話に似て、
「前期」と「後期」の2種類が存在します。
こちらは「前期」で、
一方こちら ↓ が、パリハワイアンの「後期」にデザインが似ていることから
「後期」だと思われる織ネームです。
(筆者コレクションより)
「カイマナハワイアンスタイル」と語順が変わっているところも注目です。
それにしても「パリ」と「カイマナ」を使い分けた理由はよくわかりません。
卸先が違ったのでしょうか?
そしてそれと共に、プリントに使う色も少しだけ変えたのでしょうか?
現在で言うところの「別注」みたいなものかもしれませんね。
卸すお店によって、色を少しだけ他店のものと変えてある、みたいな・・・。
パリハワイアンはバージョン違いが非常に多い
(似たような柄だが微妙に細部が違う)というお話を以前したことがありますが、
「パリ」と「カイマナ」という、ブランドによっても微妙に変えているようで、
そう考えるとかなりユニークなメーカーかもしれませんね。
今回もまた深掘りしてしまいました。
もう少しいろいろなシャツを取り上げたかったのですが・・・。
ご了承ください。
次回もヤフオク出品物をご紹介します。
お楽しみに。
(次回に続く)
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