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ハワイの新聞記事から その68 1939 ハワイの衣料品産業(4) [ハワイの新聞記事から]

筆者が収集した、アロハシャツに関するハワイの新聞記事の中から、
面白そうなものをランダムに選び、翻訳してご紹介しています。

現在は、『ホノルル・アドヴァタイザー紙』に掲載された、
1939年の記事を翻訳しています。
内容は、ハワイの衣料品産業に関する文章です。



ハワイの衣料品産業(4)
文/ローナ・アーレン

 これらのわくわくするハワイ柄は全て、
洗濯可能なクレープ地でできている。

ロイヤル・ハワイアン・マニュファクチャリング社が使用している、
クレープ以外の生地は、
ロウシルクとサテンのロウシルク、コットン、
クラッシュ(訳注:太くて不均整な麻糸を使い、粗い密度で織った平織物)、
ピンチェック・シャークスキンなどである。

 このメーカーのビジネスの50%近くは男性服で、
その中には、カクテル・ジャケット、パジャマ、ローブ、シャツ、
ショートパンツ、スイムスーツなどが含まれている。

残りの半分は女性服で、少量のハウスコートが子供用である。

 同社の最新の作品は、
お洒落な「ウィンドブレーカー」・ジャケットが付いたパジャマ、
ブラトップとパレオ・ショーツの付いた、
タヒチから着想を得た(訳者補足:パレオ柄の)水着、
そして共布のゴアスカート
(訳注:何枚かの三角布をはぎ合わせてできているスカート)が付いた、
プリント柄ロウシルクのワンピースのプレイスーツである。

 「裾を入れても出しても着られる」シャツ、ブッシュコート、
テイラー仕様の海水パンツは永久に身に着けられそうである。』




上の文章に出てくる「クラッシュ」という素材について補足しておきます。
「Fabric Summary」さんの説明によると
「太くて不均整な麻糸を使い、粗い密度で織った平織物」
だそうです。

クラッシュ.jpg

https://fabric-summary.com/fabrictype/341
(Fabric SummaryさんのHPより引用)

同時代にカハラの「デューク・カハナモク」・ブランドが使っていた
「パイナップルツイード」に似ているように思います。


また、「ブラトップとパレオ・ショーツの付いた、タヒチから着想を得た水着」
というのは、この写真 ↓ に写っている水着ではないでしょうか?

pins photo.jpg

ちなみにこの柄は、
筆者が原稿を書いた『アロハシャツの真実』のP22に掲載されている
「ヤット・ロイ」のコットン製アロハシャツと同じ柄(土着的なパレオ柄)だと思います。
おそらく同じ生地を使っているのでしょう。


それから、「裾を入れても出しても着られる」シャツというのは、
1930年代後半に人気を博したと思われる、
「スクエアカット」(ラウンドカットの裾ではない)のシャツのことです。



(次回に続く)

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