ハワイの新聞記事から その57 1960 エルシー・ダースの芸術的才能（21）

筆者が収集した、アロハシャツに関するハワイの新聞記事の中から、
面白そうなものをランダムに選び、翻訳してご紹介しています。

現在は、ホノルル・アドヴァタイザー紙の1960年の記事を翻訳しています。
話題は、戦前はテキスタイル・デザイナーとして活躍し、
戦後はドレスのデザイナーとなったエルシー・ダースについてです。





『エルシー・ダースの芸術的才能（21）
　文／ペギー・マッケンジー

　明らかに、何百ものドレスがその時以来画板から飛んで行った
（訳者補足：デザイン画を描くそばからドレスになっていった）が、
そうしたドレスは、エルシーが特定の顧客のワードローブに個人的に奉仕してくれていると
顧客一人一人が感じるような素晴らしいものになっている。

　旅行で訪れた２人の買い物客が入ってくると、
エルシーは、その１人が手に取っているものを目にして声を上げ、
もう１人が着ているスカートの生地を嬉しそうに指で触って、
興味津々にどこの生地なのかと尋ねるのである。

　また、ある訪問者が、自身の旅行についてエルシーに話すために
スーッと店に入ってきて、
フィジーの警官が着ている、端がギザギザになったサロン・スカートを
エルシーに見せた。

それは、エルシーが興味を持つ場合に備えて持ってきたのだが、
実際に彼女は興味を持ったのである。

その女性は義理の娘を後ろに控えさせており、
その体格の良い娘にダースのドレスをプレゼントするつもりで訪れたのである。』




（次回に続く）

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