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リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』その60 1945年~1950年代半ばの布地(5) [リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』]

元ハワイ大学教授のリンダ・アーサー氏が書いた
『20世紀のアロハ服』という本の翻訳をお届けしています。

現在は、「1945年~1950年代半ばの布地」について語られています。


『第5章「1945年~1950年代半ば
     :クラシック・シルキーズ(古典的レーヨン羽二重)

  布地(5)

 この数十年の間、ハワイ柄生地の芸術的な作品、
中でも、度を越してデザインされたものは特に、
目利きたちに称賛されてきた。

数人の絵描きたちが膨大な数のデザインを生み出したのだが、
そのデザインの中には、シャツ全体が1つのキャンバスのように扱われたものがあり、
さらにその中には、
エアブラシで描いたポリネシアの乙女たちのデザインを取り上げたものもある。

観光産業は、第二次世界大戦後の時代が到来するまでに、
より冒険的なアロハ服を受け入れる素地が整った市場を作り出していた。』




まず「シャツ全体が1つのキャンバスのように扱われたもの」というのは
バックパネルを指すのでしょう。

「The Hana Shirt Co」というネット販売店のサイトには、
たくさんのヴィンテージアロハシャツが紹介されているので、
今回はその中からいくつかをご紹介しましょう。

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バックパネルは、中央に大きな人物を配置し、その周りを、
さまざまなもの(上のシャツでは、花やフルーツや珊瑚や煙)で囲んで、
まさに「額縁の中の絵」のように見せる柄です。


その次に出てくる
「エアブラシで描いたポリネシアの乙女たちのデザインを取り上げたもの」
というのは、エアブラシのバックパネルのことでしょう。

これも「The Hana Shirt Co」から、どうぞ。

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エアブラシのバックパネルの場合、描かれるのは、なぜか
「ポリネシアの乙女」だけですね。
それでもさまざまなバージョンがあります。


これらは、ヴィンテージの世界でも別格です。
そもそも滅多にお目にかかれないですし、あっても非売品クラスでしょう。
確かに芸術作品ですね。



(次回に続く)

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