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リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』その6 20世紀初頭の文化的背景(2) [リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』]

元ハワイ大学教授のリンダ・アーサー氏が書いた
『20世紀のアロハ服』という本を翻訳する、新シリーズをお届けしています。

前回から、「20世紀初頭の文化的背景」に関する部分を翻訳しています。



『第3章 20世紀初頭

  文化的背景(2)

長い時間をかけて状況は改善し、
ハワイは、多くの民族グループ同士が友好的な関係にある社会となった。

というのも、さまざまな民族グループはほぼ同じ社会階級に属しており、
互いに交流していたからである。

そしてハワイアンと移民との異民族間婚姻が、
今日ハワイで見られるような、驚くほどの民族多様性をもたらした。

ハワイアンたちがかかった病気、入植、異民族間婚姻などの帰結として、
今日のハワイには多数派の民族グループはいないのである。』




ハワイにはさまざまな民族的なルーツを持つ人々が住んでいるという、
文化的な背景が語られています。

ただし、その結果として、
「多文化的な柄のアロハシャツが生まれた」と考えるなら
(もちろんアーサー氏はそのようには言っていませんが)、
それはちょっと違うかもしれません。

さまざまな民族的なルーツを持つ人々に好んで着てもらうために、
あるいは、そのような多民族社会を訪れた記念品として
外から来た観光客に買ってもらうために、
テキスタイル・デザイナーたちが多文化的な柄のアロハシャツを作り上げた、
という方が正確かもしれません。

ハワイは、異国情緒あふれる場所、
テーマパークにでもいるような不思議な場所だったのではないかと
筆者は考えています。

1212 MADE IN JAPAN.jpg

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(すべて筆者コレクションより)




(次回に続く)

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