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ハワイの衣料品製造業の歴史 その290 「メイド・イン・ハワイ」というレーベルの開発と承認(4) [ファンダバーク著ハワイの衣料品製造業]

ファンダバーク教授の本『ハワイの衣料品製造業の歴史』の翻訳をお届けしています。

この章「ハワイで製造される衣料品の種類」では、衣料品のタイプ別に語られており、
現在は「『メイド・イン・ハワイ』というレーベルの開発と承認」について
まとめた部分をご紹介しています。



「メイド・イン・ハワイ」というレーベルの開発と承認(4)

 1940年代後半から50年代前半にかけて米国の主要な百貨店で開かれた、
初めてのハワイ製品大販促イベントでは、
「メイド・イン・ハワイ」のレーベルは非常に重要なものであった。

ハワイ製衣料は「輸入」品として宣伝されることもあった。

1952年6月5日付デイリー・オクラホマ紙に載ったカーズ百貨店の広告は
次のように述べている。

  ”これが当店のコレクションです。
  ここでお見せする輸入品の中には、
  ハワイの有名なパラカの遊び着もあります。

  当店はまた、男女向けの、目もくらむばかりの全身白のツイルの服も
  ちょうど輸入したところです。” 』



ここに出てくる「カーズ百貨店」は、オクラホマの有名百貨店でしたが、
1966年に倒産してしまったようです。

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それにしても1940~50年代と言えば、
ハワイはまだ準州という扱い(米国の州ではない)でしたし、
本土からは距離的にもかなり遠かったので、
「輸入」という感覚だったのでしょうね。

そしてなにより、本土の人にとっては、あまりよく知らない、
(そして原住民が住むという誤解も含めて)異国情緒漂う土地だったので、
「外国」から「輸入」したという感覚に近かったのでしょう。

「メイド・イン・ハワイ」というレーベルからは、
そのような、誤解や幻想や期待もひっくるめた「異国っぽさ」が
感じられたのでしょう。




(次回に続く)

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