ハワイの衣料品製造業の歴史 その193 1950年 ハワイのテキスタイル・デザイン(13) [ファンダバーク著ハワイの衣料品製造業]
ファンダバーク教授の本『ハワイの衣料品製造業の歴史』の翻訳をお届けしています。
現在は、「戦中・戦後編」の章を少しずつ翻訳しているところです。
今回も、「ハワイのテキスタイル・デザイン」という話題ですが、
その中の「本土での人気ぶり」についての記事を紹介した部分になります。
『1950年 ハワイのテキスタイル・デザイン(13)
ハワイ柄プリント生地の本土での人気ぶり(3)
この記事には広告が付いていた。
以下の文章は、その広告の文言からの引用である。
ノエル・ニコルズ社—
”全種類、手捺染。全種類の生地、コットン、
アイス・コットン(訳注:詳細不明)、シルク、ナイロン、
ハワイ柄及びポリネシア柄、生地の量り売り、卸及び小売。
女性物のスポーツウェア、カクテル・ドレス、サンドレス、サロンの製造。
全て当社のみの柄、熟練者による職人技。
(写真には以下のキャプションが付く。
「ホノルルで最長の捺染台。長さ160フィート(訳注:48.76m)。
50ヤード(訳注:約45m)の生地をプリントできる、
ハワイで唯一の台。」)
工場とショールームはホノルルのピア7(第7ふ頭)にあります。” 』
この広告のコピーを所有していましたので、ご紹介します。
コピーのため、少し見にくいですがご了承ください。
こんな感じの広告でした。
長さ160フィートというホノルル最長の捺染台を見せる写真になっています。
50m弱の長さです。かなり長いのが写真からもわかります。
一般消費者というよりは、メーカーに向けて
オリジナルのプリント生地の売り込みに力を入れている感じですね。
服は女性物のみのようで、アロハシャツは作っていなかったのでしょうか?
ノエル・ニコルズ社とは直接関係ない話なのですが、
この広告に「ナイロン」という言葉が出てくることに注意を喚起しておきたいと思います。
というのも、この広告が出された1952年頃に、ナイロンのプリント生地が、
「新しもの」として出回っていたようなのです。
あるお店が出した広告で、カメハメハ製のナイロンのアロハシャツが宣伝されているのを
筆者は見たことがあります。
その前にも、そのあとにも、ナイロン製のアロハシャツの広告は見たことがないので、
生地メーカーがナイロンのプリント生地を作り、それを使ってシャツを作りはしたが、
肌にまとわり付いて着心地が良くないためあまり売れず、
短期間(もしかしたら1年)で消えていったのではないかと筆者は推測しています。
(次回に続く)
現在は、「戦中・戦後編」の章を少しずつ翻訳しているところです。
今回も、「ハワイのテキスタイル・デザイン」という話題ですが、
その中の「本土での人気ぶり」についての記事を紹介した部分になります。
『1950年 ハワイのテキスタイル・デザイン(13)
ハワイ柄プリント生地の本土での人気ぶり(3)
この記事には広告が付いていた。
以下の文章は、その広告の文言からの引用である。
ノエル・ニコルズ社—
”全種類、手捺染。全種類の生地、コットン、
アイス・コットン(訳注:詳細不明)、シルク、ナイロン、
ハワイ柄及びポリネシア柄、生地の量り売り、卸及び小売。
女性物のスポーツウェア、カクテル・ドレス、サンドレス、サロンの製造。
全て当社のみの柄、熟練者による職人技。
(写真には以下のキャプションが付く。
「ホノルルで最長の捺染台。長さ160フィート(訳注:48.76m)。
50ヤード(訳注:約45m)の生地をプリントできる、
ハワイで唯一の台。」)
工場とショールームはホノルルのピア7(第7ふ頭)にあります。” 』
この広告のコピーを所有していましたので、ご紹介します。
コピーのため、少し見にくいですがご了承ください。
こんな感じの広告でした。
長さ160フィートというホノルル最長の捺染台を見せる写真になっています。
50m弱の長さです。かなり長いのが写真からもわかります。
一般消費者というよりは、メーカーに向けて
オリジナルのプリント生地の売り込みに力を入れている感じですね。
服は女性物のみのようで、アロハシャツは作っていなかったのでしょうか?
ノエル・ニコルズ社とは直接関係ない話なのですが、
この広告に「ナイロン」という言葉が出てくることに注意を喚起しておきたいと思います。
というのも、この広告が出された1952年頃に、ナイロンのプリント生地が、
「新しもの」として出回っていたようなのです。
あるお店が出した広告で、カメハメハ製のナイロンのアロハシャツが宣伝されているのを
筆者は見たことがあります。
その前にも、そのあとにも、ナイロン製のアロハシャツの広告は見たことがないので、
生地メーカーがナイロンのプリント生地を作り、それを使ってシャツを作りはしたが、
肌にまとわり付いて着心地が良くないためあまり売れず、
短期間(もしかしたら1年)で消えていったのではないかと筆者は推測しています。
(次回に続く)
2020-10-18 22:00
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