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ハワイの新聞記事から その266 1964年 ナニ・スポーツウェア~ジャンセンが所有するナニ社が閉鎖へ(1) [ハワイの新聞記事から]

筆者が収集した、
アロハシャツに関する
ハワイの新聞記事の中から
面白そうなものを
ランダムに選び、
翻訳してご紹介しています。

今回から新たに、
1964年のホノルル・
アドヴァタイザー紙に
掲載された、
ナニ・スポーツウェアに関する
記事になります。

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Nani.jpg

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『1964年~ナニ・
スポーツウェア~
ジャンセンが所有する
ナニ社が閉鎖へ(1)
文/ジェーン・エヴィンガー

 ナニ・スポーツウェア
株式会社は5月31日に
操業を停止するだろうと、
同社社長F・R・フレイザーが
昨日発表した。

 同社は現在、
「年間100万ドルを
わずかに下回る」売上高を
持っており、
操業のピーク時には
約100人を雇っていたが
現在の従業員数は
それより少ないと
フレイザーは語った。

 同社はジャンセン株式会社の
全額出資子会社で、
ジャンセンは合衆国内の
かなりの数の工場のほかに
世界中で19の子会社を
持っている。

 会社の閉鎖を発表した
声明の中で、
フレイザーは次のように語った。

「ハワイアン・ウェアで
表現されるデザインの影響は
過去10年の間ますます、
本土あるいはヨーロッパからの
スポーツウェアとの
著しい類似性を見せている。」

「ファッションの、
この『一つの世界』概念は、
ハワイの複数メーカーの
ラインと、
ジャンセン・グループの
ラインとで重複してしまう
という傾向を生み出している。』

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ナニ・スポーツウェア
株式会社は、
1964年5月に閉鎖されるという
予告記事です。

その理由として、
ハワイの服のデザインの
独自性が薄れ、
米国本土やヨーロッパの
スポーツウェアのデザインと
似てきてしまった
(それを、ファッションの世界の
「1つの世界」概念と
呼んでいます)
という点を挙げています。

確かに1960年代のアロハシャツは
デザイン的に陳腐で、
勢いが感じられないと
以前から筆者も思っていました。
実際に人々にも飽きられ、
売り上げも下がって
いたのでしょう。

ところで、ナニ社は
ジャンセン社の
全額出資子会社であった
という事実も
明らかにされました。
なかなか表には出ない
貴重な情報です
(会社名鑑などには
記載がありませんでした)。

創業当初からの出資なのか、
あるいは途中で経営難に陥って
出資を仰いだのかは
この記事からは
明らかではありません。


(次回に続く)

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