ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ(187)最近終了した注目のアロハシャツ [ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ]
本日は週末なので、恒例の
「ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ」をお届けします。
今回は「最近終了した注目のアロハシャツ」を取り上げつつ、
「色」について考察したいと思います。
今回取り上げるのは、こちら ↓ です。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/f1055270928
ワイキキビーチを、ダイヤモンドヘッドの方から(背にする形で)見た
風景が描かれています。
右手にはモアナホテル、中央にはロイヤルハワイアンホテルが見えます。
モアナホテルの横に見えるのは、
1952年にオープンしたサーフライダーホテルでしょうか?
このアングルで撮影された写真を探したのですが、なかなか見つかりません。
普通はダイヤモンドヘッドを遠景に入れたくなるからでしょう。
ようやく見つけたのがこちらです。1982年の写真だそうです。
https://www.hawaiiscoop.com/?p=11288
(ハワイスクープさんのブログより引用)
拡大したのがこちらです。
上のアロハシャツが作られた(絵が描かれた)1950年代には、
まだたくさんのホテルができていなかったわけです。
シャツの話に戻りますが、
素材はレーヨン縮緬、プリントはオーバープリントで、
ボタンは竹ボタンになります。
ところで、このアロハシャツには織ネームが付いておらず、
ブランドが不明ですが、おそらく、というかほぼ確実に、
イオラニスポーツウェアの製品だと思われます。
その根拠としては、朱色と黄色のヨットや、大人数が載ったカヌーが
描かれていることです。
同じようにロイヤルハワイアンホテルが描かれた、
イオラニスポーツウェアのアロハシャツをご紹介しておきます。
(筆者コレクションより)
雲の描き方なども似ているので、
イオラニスポーツウェア製だと言ってもよいでしょう。
さて、本題はここからです。
実はこれと同柄で同配色のヴィンテージアロハシャツを筆者は所有しています。
(筆者コレクションより)
全く同じかというと、実は微妙に異なるのです。
何が違うかと言うと・・・。
ヤフオク出品物はこちら。
筆者所有物はこちら。
2つを並べてみると違いがよくわかります。
筆者所有物の方が、グレーがかっているのです。
これはシャツの色落ちとか汚れとか、あるいは写真の暗さの話ではなく、
「版」に使った色の違いなのではないかと筆者は考えるのです。
別の部分でも同様です。
(ヤフオク出品物)
(筆者所有物)
プリント工場(捺染所)の職人さんの独断なのか、
あるいはプロデューサー的立場の人の指示だったのか、
あるいはまたイオラニスポーツウェアからの依頼だったのかはわかりませんが、
茶色(赤っぽい茶色)の濃淡ではなく、
ややグレーっぽい茶色を重ねた結果だと思うのです。
結果的に、グレー版の方が、
曇っているように(あるいは夕立が今にも来そうに)見えますよね。
1色変えただけで、また違って見えるというところが面白いと思いませんか?
このようなわずかな色違いバージョンと言うのは筆者も初めて見ました。
大量生産品ではないヴィンテージ・アロハシャツの、
「ゆらぎ」のようなものが感じられて、発見したときにはうれしくなってしまいました。
これだからヴィンテージ・アロハシャツは見ていて楽しいんですよね
(アロハシャツに限らずヴィンテージの服全般に、
大なり小なりそういう「ゆらぎ」(=テキトーさ)があり、
愛好家はみな、そういう部分を楽しんでいるのかもしれませんが)。
今回は1枚のシャツを、かなり深掘りして検証してみました。
次回もヤフオク出品物をご紹介します。
お楽しみに。
(次回に続く)
「ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ」をお届けします。
今回は「最近終了した注目のアロハシャツ」を取り上げつつ、
「色」について考察したいと思います。
今回取り上げるのは、こちら ↓ です。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/f1055270928
ワイキキビーチを、ダイヤモンドヘッドの方から(背にする形で)見た
風景が描かれています。
右手にはモアナホテル、中央にはロイヤルハワイアンホテルが見えます。
モアナホテルの横に見えるのは、
1952年にオープンしたサーフライダーホテルでしょうか?
このアングルで撮影された写真を探したのですが、なかなか見つかりません。
普通はダイヤモンドヘッドを遠景に入れたくなるからでしょう。
ようやく見つけたのがこちらです。1982年の写真だそうです。
https://www.hawaiiscoop.com/?p=11288
(ハワイスクープさんのブログより引用)
拡大したのがこちらです。
上のアロハシャツが作られた(絵が描かれた)1950年代には、
まだたくさんのホテルができていなかったわけです。
シャツの話に戻りますが、
素材はレーヨン縮緬、プリントはオーバープリントで、
ボタンは竹ボタンになります。
ところで、このアロハシャツには織ネームが付いておらず、
ブランドが不明ですが、おそらく、というかほぼ確実に、
イオラニスポーツウェアの製品だと思われます。
その根拠としては、朱色と黄色のヨットや、大人数が載ったカヌーが
描かれていることです。
同じようにロイヤルハワイアンホテルが描かれた、
イオラニスポーツウェアのアロハシャツをご紹介しておきます。
(筆者コレクションより)
雲の描き方なども似ているので、
イオラニスポーツウェア製だと言ってもよいでしょう。
さて、本題はここからです。
実はこれと同柄で同配色のヴィンテージアロハシャツを筆者は所有しています。
(筆者コレクションより)
全く同じかというと、実は微妙に異なるのです。
何が違うかと言うと・・・。
ヤフオク出品物はこちら。
筆者所有物はこちら。
2つを並べてみると違いがよくわかります。
筆者所有物の方が、グレーがかっているのです。
これはシャツの色落ちとか汚れとか、あるいは写真の暗さの話ではなく、
「版」に使った色の違いなのではないかと筆者は考えるのです。
別の部分でも同様です。
(ヤフオク出品物)
(筆者所有物)
プリント工場(捺染所)の職人さんの独断なのか、
あるいはプロデューサー的立場の人の指示だったのか、
あるいはまたイオラニスポーツウェアからの依頼だったのかはわかりませんが、
茶色(赤っぽい茶色)の濃淡ではなく、
ややグレーっぽい茶色を重ねた結果だと思うのです。
結果的に、グレー版の方が、
曇っているように(あるいは夕立が今にも来そうに)見えますよね。
1色変えただけで、また違って見えるというところが面白いと思いませんか?
このようなわずかな色違いバージョンと言うのは筆者も初めて見ました。
大量生産品ではないヴィンテージ・アロハシャツの、
「ゆらぎ」のようなものが感じられて、発見したときにはうれしくなってしまいました。
これだからヴィンテージ・アロハシャツは見ていて楽しいんですよね
(アロハシャツに限らずヴィンテージの服全般に、
大なり小なりそういう「ゆらぎ」(=テキトーさ)があり、
愛好家はみな、そういう部分を楽しんでいるのかもしれませんが)。
今回は1枚のシャツを、かなり深掘りして検証してみました。
次回もヤフオク出品物をご紹介します。
お楽しみに。
(次回に続く)
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