ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ(176)新出品のアロハシャツ [ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ]
本日は週末なので、翻訳の方はお休みして、
恒例の「ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ」をお届けします。
今回は「新出品のアロハシャツ」を取り上げます。
6月に入って、スペシャルなものがたくさん出品されています。
まず最初はこちら ↓ からご紹介しましょう。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/p1052943043
騎馬武者と、刀を持った武士、山門と大階段、そして岩山とモミジが
大きく描かれている、迫力のある柄です。
ホリゾンタルパターン(パネル柄)と言ってもよいほどの、
1枚の絵画のような柄になっています。
ブランドは、横浜の「サンブラザーズ」で、
素材はシルク、プリントはオーバープリントで、
ボタンは白のプラスチックボタンのようです。
このブランドの場合、特筆すべきはポケットです。
画像がなく、文章での説明もありませんが、
両胸に付いたフラップポケットのフラップを上げると、
その下から「ボタンとボタンループ」が現れるはずです
(筆者もサンブラザーズのヴィンテージ・アロハシャツを所有していて、
そのような作りになっているため、そのように推測できます)。
プリントは多色使いで、表現も緻密、
縫製やポケットの造りも凝っているなど、
サンブラザーズのシャツはハワイ製のものに勝るとも劣らない
素晴らしいシャツだと思います。
かなり高額で落札されそうですが、それも納得できますね。
続いてはこちらです。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/g1053324921
藁などの草で編まれた家と、バナナの木と、バナナを運ぶ男たちが描かれた
ハワイらしい柄です。
専門書などにも掲載されていない、非常に珍しい柄だと思います。
なによりも、「横方向のボーダー」になっているところが面白いですね
(普通「ボーダーパターン」と言う場合、縦方向に柄が流れるものを指します)。
1960年代くらいになれば、横方向のボーダーパターンも一般的になりますが、
このシャツの場合は1950年前後製と、かなり古い時代の製品だと思われ、
その年代で横方向のボーダーというのは珍しいと思うのです。
ブランドは「アンドレードリゾートショップ」
(「ショップス」ではないところに注意。1軒だけだった、初期製を意味します)で、
製造はカハラスポーツウェアになります。
素材はシルク、ボタンはココナッツボタンが使われています。
ちょっと好みの分かれる柄かもしれませんが、
希少性が高いことだけは確実で、高額なのも仕方がないでしょう。
そして最後はこちらです。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/e1052716712
ホノルルガーメント社の「キヒキヒ」ブランドの和柄アロハになります。
竹や梅の模様が刻まれた、刀の鍔と、
白く浮き出た、花菱亀甲の紋様とが描かれています。
ただし漢字の書き方が不正確なところを見ると、
日本の画家が描いた柄ではなく、
ハワイ又は米国本土の画家が描いた柄なのかもしれません。
素材はシルク、ボタンは(交換されている可能性もありそうですが)貝ボタンです。
キヒキヒは、ちょうど前回ご紹介した「49州柄」などで知られるブランドですが、
見かけるのは、1950年代前半頃の、比較的古いものがほとんどのため、
これまで筆者は「早い時期に廃業(又は譲渡)したのではないか」と考えていました。
ところが今回、このような地味な色味の和柄で、
しかもシルク製のアロハがキヒキヒブランドで作られていたのを見て、
ちょっと認識を新たにしたのです。
というのも、そのようなタイプが主に作られたのは
「1950年代後半~60年代初頭」なので、
キヒキヒブランドが意外に長く存続したかもしれないからです。
ヴィンテージ・アロハシャツはわからないことがたくさんあります。
日々発見ですね。それがヤフオクを見る楽しみでもあるのですが。
次回もヤフオク出品物をご紹介します。
お楽しみに。
(次回に続く)
恒例の「ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ」をお届けします。
今回は「新出品のアロハシャツ」を取り上げます。
6月に入って、スペシャルなものがたくさん出品されています。
まず最初はこちら ↓ からご紹介しましょう。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/p1052943043
騎馬武者と、刀を持った武士、山門と大階段、そして岩山とモミジが
大きく描かれている、迫力のある柄です。
ホリゾンタルパターン(パネル柄)と言ってもよいほどの、
1枚の絵画のような柄になっています。
ブランドは、横浜の「サンブラザーズ」で、
素材はシルク、プリントはオーバープリントで、
ボタンは白のプラスチックボタンのようです。
このブランドの場合、特筆すべきはポケットです。
画像がなく、文章での説明もありませんが、
両胸に付いたフラップポケットのフラップを上げると、
その下から「ボタンとボタンループ」が現れるはずです
(筆者もサンブラザーズのヴィンテージ・アロハシャツを所有していて、
そのような作りになっているため、そのように推測できます)。
プリントは多色使いで、表現も緻密、
縫製やポケットの造りも凝っているなど、
サンブラザーズのシャツはハワイ製のものに勝るとも劣らない
素晴らしいシャツだと思います。
かなり高額で落札されそうですが、それも納得できますね。
続いてはこちらです。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/g1053324921
藁などの草で編まれた家と、バナナの木と、バナナを運ぶ男たちが描かれた
ハワイらしい柄です。
専門書などにも掲載されていない、非常に珍しい柄だと思います。
なによりも、「横方向のボーダー」になっているところが面白いですね
(普通「ボーダーパターン」と言う場合、縦方向に柄が流れるものを指します)。
1960年代くらいになれば、横方向のボーダーパターンも一般的になりますが、
このシャツの場合は1950年前後製と、かなり古い時代の製品だと思われ、
その年代で横方向のボーダーというのは珍しいと思うのです。
ブランドは「アンドレードリゾートショップ」
(「ショップス」ではないところに注意。1軒だけだった、初期製を意味します)で、
製造はカハラスポーツウェアになります。
素材はシルク、ボタンはココナッツボタンが使われています。
ちょっと好みの分かれる柄かもしれませんが、
希少性が高いことだけは確実で、高額なのも仕方がないでしょう。
そして最後はこちらです。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/e1052716712
ホノルルガーメント社の「キヒキヒ」ブランドの和柄アロハになります。
竹や梅の模様が刻まれた、刀の鍔と、
白く浮き出た、花菱亀甲の紋様とが描かれています。
ただし漢字の書き方が不正確なところを見ると、
日本の画家が描いた柄ではなく、
ハワイ又は米国本土の画家が描いた柄なのかもしれません。
素材はシルク、ボタンは(交換されている可能性もありそうですが)貝ボタンです。
キヒキヒは、ちょうど前回ご紹介した「49州柄」などで知られるブランドですが、
見かけるのは、1950年代前半頃の、比較的古いものがほとんどのため、
これまで筆者は「早い時期に廃業(又は譲渡)したのではないか」と考えていました。
ところが今回、このような地味な色味の和柄で、
しかもシルク製のアロハがキヒキヒブランドで作られていたのを見て、
ちょっと認識を新たにしたのです。
というのも、そのようなタイプが主に作られたのは
「1950年代後半~60年代初頭」なので、
キヒキヒブランドが意外に長く存続したかもしれないからです。
ヴィンテージ・アロハシャツはわからないことがたくさんあります。
日々発見ですね。それがヤフオクを見る楽しみでもあるのですが。
次回もヤフオク出品物をご紹介します。
お楽しみに。
(次回に続く)
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