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ハワイの衣料品製造業の歴史 その283 布地の種類(13) [ファンダバーク著ハワイの衣料品製造業]

ファンダバーク教授の本『ハワイの衣料品製造業の歴史』の翻訳をお届けしています。

この章「ハワイで製造される衣料品の種類」では、衣料品のタイプ別に語られており、
現在は「布地の種類」についてまとめた部分をご紹介しています。



『布地の種類(13)

 1964年10月11日付ホノルル・スターブリトゥン紙に載った
ハワイ製衣料品の複数の広告で言及された
素材の種類と、プリント生地の素材の種類には、次のようなものがあった。

浮き出し加工され色を重ねた光沢コットン、
金色をちりばめたサリー用シルク、タイシルク、
コットン・ヴォイル、コットン、
プリント柄の光沢コットン、ストライプ柄のカラフルなコットン、
プリント柄のアーネル(訳注:セラニーズ社のトリアセテート繊維)、
パレオ柄の光沢コットン、
ハンド・スクリーン・プリントされたコットン・サテン、
ハンド・スクリーン・プリントされたコーマ綿、
ピケ、赤と白のストライプ柄のグレー・シャンブレー、
シャリス(訳注:ソフトで軽量な織物)、
パレオ柄で表面感のあるコットン・ツイル、
「ハワイアン・ユカタ」、ざらっとしたスイス・コットン、
ベルベット・トリム、クリュニー・レース、ギンガム・チェック、
純シルク、ホワイト・ナイロン、レーヨン・シルク、
金襴プリント、テトロン、ナイロン、アーネル・シャークスキン、
レーヨン縮緬。

最も頻繁に取り上げられた布地は「コットン・サテン」
またの名を「光沢コットン」であった。

白無地または色のついた布地はここ数年需要がずっと高かったが、
それはハワイ風衣料品のメーカーが本土で作る
ハイファッションな服のおかげである。』




1964年のハワイ製衣料品に使われた布地の種類について、
ランダムに抽出した結果が一覧になっています。

この中で、ヴィンテージ・アロハシャツに関係がありそうなものとして、
ここでは「パレオ柄の光沢コットン」を取り上げたいと思います。


こちら ↓ のようなアロハシャツが、1960年代半ば頃の製品だと思われます。

s-DSCN3785.jpg

ブランドはハワイ島の「オコレハオ」です。

DSCN4127.JPG

(筆者コレクションより)


光沢コットン(コットン・サテン)のパレオ柄は
1950年代後半頃から60年代半ば(あるいは末)まで作られていたようで、
ハワイ製のほかに
日本製(プリント生地だけでなく縫製まで日本製)のものも多く見られます。

今度、このあたりのヴィンテージ・アロハシャツを
掘り下げてご紹介したいと思っています。


「布地の種類」についてまとめた部分は今回で終了となり、
次回からはまた新しい話題となります。



(次回に続く)
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