SSブログ

ハワイの衣料品製造業の歴史 その282 布地の種類(12) [ファンダバーク著ハワイの衣料品製造業]

ファンダバーク教授の本『ハワイの衣料品製造業の歴史』の翻訳をお届けしています。

この章「ハワイで製造される衣料品の種類」では、衣料品のタイプ別に語られており、
現在は「布地の種類」についてまとめた部分をご紹介しています。



『布地の種類(12)

 ハワイの衣料品生産はこれまで、
スポーツウェアとラウンジウェアの領域に集中してきたため、
ハワイの衣料品製造産業が使う布地の中では
コットンがずっと主要な繊維であった。

コットンという素材は、洗濯ができ、長持ちし、
プリントがきれいに載りやすいという特性を持ち、
無地やさまざまなプリント柄に使われてきた。

プリントの種類としてはこれまで、ハワイ柄が主なものであったが、
それ以外の多くの柄もまた、何年にもわたって使われてきた。

例えば、1956年6月25日付ロサンゼルス・タイムズ紙に載った、
バロックス・ウィルシャーによるハワイ製衣料の広告は
チェック柄のコットン生地の服を見せていた。

また同年7月2日と57年3月25日付同紙掲載の
バロックス・ウィルシャーによるハワイ製衣料の広告は
ストライプ柄のコットン生地の服を見せていた。

さらに1957年1月24日付マイアミ・ヘラルド紙掲載の
バーディンズによるハワイ製衣料の広告は
ポルカ・ドット柄のコットン生地の服を見せていた。』




今回は「コットン地」についての記述です。


ここに出てくるバロックス・ウィルシャーは、ウィキペディアによれば、
かつて存在した高級百貨店チェーンで、
特に、1929年9月にオープンし、旗艦店でもあったロサンゼルス店は
アールデコ様式の建物として有名だったそうです。

220px-Bullocks_Wilshire_Building.jpg

220px-Elevator_Door.jpg

220px-Light_Fixture_detail.jpg

(ウィキペディアより引用)


このバロックス・ウィルシャーの織ネームが付いた
ヴィンテージアロハシャツを所有しているのでお見せします。
こちら ↓ です。

バロックス・ウィルシャー.jpg

s-PICT0085.jpg

(筆者コレクションより)

カハラ製で、素材はシルク、ボタンはココナッツボタンを使っています。
柄は、ペルシア風の草木模様です。1950年代頃の製品でしょうか。



一方、バーディンズもかつて存在した高級百貨店で、
マイアミの旧旗艦店は、
1910年代から1930年代にかけて段階的に建てられた歴史的建物だそうです。

miami+3.jpg

http://www.thedepartmentstoremuseum.orgより引用)

そのバーディンズの織ネームが付いたヴィンテージアロハシャツも所有しているので
お見せします。こちら ↓ です。

DSCN8211.JPG

s-DSCN8204.jpg

(筆者コレクションより)

レーヨン抜染なので、上の記述の時代より古い、1950年前後の製品です。
メーカーは不明ですが、おそらくカリフォルニアのメーカーでしょう。



いろいろなショップネームが付いたアロハシャツが存在しますね。




(次回に続く)

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:ファッション

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。