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ハワイの衣料品製造業の歴史 その274 布地の種類(4) [ファンダバーク著ハワイの衣料品製造業]

ファンダバーク教授の本『ハワイの衣料品製造業の歴史』の翻訳をお届けしています。

この章「ハワイで製造される衣料品の種類」では、衣料品のタイプ別に語られており、
現在は「布地の種類」についてまとめた部分をご紹介しています。



『布地の種類(4)

 ハワイで衣料品が生産される際、
特定の種類の布地が、特定の種類の衣料品を作るために
繰り返し使われる傾向がしばしばあった。

例えば、ホノルル・スターブリトゥン紙のある記事は、
1948年のアロハ・ウィーク前に開かれたファッション・ショーに関して、
「コットンのキモノ生地である浴衣地が
さまざまな服になって披露された」とリポートした。

 また1952年6月5日付デイリー・オクラホマ紙に載った小売店カーズの広告は、
カハラ社によるパラカのコーディネートを見せるものであった。

その宣伝文句は次のようなものであった。

  ”パラカ生地は、その斜子(ななこ)織が涼しく快適であるというところから、
  もともとはハワイの農園労働者たちのために作られたものである。”

ハワイの衣料品産業史の初期、すなわち1920年代には、
「パラカ」(細かいチェック柄)生地という用語は
労働着の布地としてよく知られていた。

パラカはスポーツウェアやくだけた場で着る服に適しており、
ハワイ製のカジュアルウェアにこれまで何度も使われてきた。』




「ハワイでは、特定のデザインの服が繰り返し作られ、
その際そこに使われる特定の布地も繰り返し使われた」と述べられています。

わかりやすい例として「パラカ」が挙げられています。

確かに、パラカというチェック柄のコットン生地は、
ジャケット(Gジャンのような形の上着)に使われ、
それが歴史上何度も繰り返し作られました。

こちら ↓ は、セイラーモク・プロダクツというメーカーの
パラカ・ジャケット(ヴィンテージのオリジナル)です。

セイラーモクプロダクツ1.jpg

(ヤフオクの過去の出品物より引用)

ハワイでは、プランテーションの労働者だけでなく、
パニオロと呼ばれたカウボーイも着ていたようです。

パニオロ.jpg

それにしても、1952年に、カハラのパラカ・ウェアがあったというのは新情報です。
古着屋さんなどで見たことはないので、非常にレアだと思います。
ぜひ実物を見てみたいものですね。


またパラカ生地以外では、浴衣地も繰り返し使われた例として挙げられています。

ドレスやムームーのような女性物での話なのかもしれませんが、
筆者は女性物についてはあまり詳しくないので、よくわかりません。

ただ、ヴィンテージアロハシャツを見てきた限りでは、
浴衣地がハワイでポピュラーだったとは、あまり思えないのですが・・・。



(次回に続く)

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