ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ(76)シルク製アロハシャツ(前編) [ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ]
週末なので、いつもご紹介している翻訳はお休みして、
「ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ」をお届けしています。
テーマは「シルク製アロハシャツ」で、前編と後編に分けてご紹介します。
まず、戦前のシルク製アロハシャツは、現物がほとんど残っておらず、
また、戦後すぐのものと似たような「着物柄」だとすると、
戦前製か戦後すぐ製かを見分けるのが非常に難しいと思います。
戦前の着物柄は、当時の写真から、おおまかな柄は想像できます。
例えば、以下のような柄です
(ただし、シルク製かシルクの縮緬製かは写真だけではわかりません)。
(邦字新聞デジタル・コレクションから引用)
似たような着物柄のため、柄による違いを見分けるのは難しいでしょうが、
デザイン面での大きな違いは、
●戦前製はプルオーバーで、ココナッツボタン(のものが多い。例外もあるでしょう)
●戦後すぐ製は、フルオープンで、貝ボタンやドームボタン(のものが多い)
だと筆者は考えています。
そのような特徴を踏まえて、ヤフオク出品物を見ていきましょう。
残念ながら(というか、ある意味当然ではありますが)、
戦前のものと思われるシルク製アロハシャツは見つかりませんでした。
これに対して、戦後の比較的早い時期に作られたと思われる、
シルク製アロハシャツはいくつかありました。
一番古そうなのはこちら。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/x723846335
富士山や兜が横に並び、しかもそれが上から下へ繰り返されている点で、
古そうな柄です。
(戦前製の可能性もあります)
以前に一度ご紹介していますが、こちらも古そうです。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/m378033077
絶海の孤島と、宝船、飛び回る鶴という非常に魅力的な柄です。
1940年代末頃のものだと思います。
(柄がダイナミックなところが、着物用の生地の流用というよりは、
アロハシャツ用にデザインされたようにも見えるため、
戦前製ではなく戦後製だと判断しました)
そしてそれ以降のもの、1950年前後と思われるのが、
以下のものです。
どれも、着物用というよりはアロハシャツ用に描かれた柄に見えます。
ただし、どれがより古くてどれがより新しいかは判別しがたいです。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/v760484278
ウィニフレッド・ディックというショップの名前が付けられています。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/j662297045
梅の花と木の柄でしょうか。
非常に光沢感がありますね。
織ネームはリバティ・ハウスですが、1950年代初頭頃の織ネームですね。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/g438339942
浮世絵にありそうな柄です。
織ネームはクレイマーズで、こちらも1950年代初頭頃のものでしょうか?
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/b332522801
「源氏物語絵巻」にありそうな平安貴族(女房たち)の生活を、
鮮やかな朱色の松の葉で埋め尽くした、面白い柄です。
(ちょうど先日、五島美術館で、国宝「源氏物語絵巻」を見てきたところです)
織ネームは付いていませんが、カハラ製のような気がします。
これも1950年代初頭頃のものでしょうか?
シルク製のヴィンテージアロハシャツは、お手入れが難しいこともあり、
敬遠されがちですが、
良い柄も多いので、お勧めしたいところです。
まだまだヤフオクにはいいものがありそうなので、続きは次回に。
(次回に続く)
「ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ」をお届けしています。
テーマは「シルク製アロハシャツ」で、前編と後編に分けてご紹介します。
まず、戦前のシルク製アロハシャツは、現物がほとんど残っておらず、
また、戦後すぐのものと似たような「着物柄」だとすると、
戦前製か戦後すぐ製かを見分けるのが非常に難しいと思います。
戦前の着物柄は、当時の写真から、おおまかな柄は想像できます。
例えば、以下のような柄です
(ただし、シルク製かシルクの縮緬製かは写真だけではわかりません)。
(邦字新聞デジタル・コレクションから引用)
似たような着物柄のため、柄による違いを見分けるのは難しいでしょうが、
デザイン面での大きな違いは、
●戦前製はプルオーバーで、ココナッツボタン(のものが多い。例外もあるでしょう)
●戦後すぐ製は、フルオープンで、貝ボタンやドームボタン(のものが多い)
だと筆者は考えています。
そのような特徴を踏まえて、ヤフオク出品物を見ていきましょう。
残念ながら(というか、ある意味当然ではありますが)、
戦前のものと思われるシルク製アロハシャツは見つかりませんでした。
これに対して、戦後の比較的早い時期に作られたと思われる、
シルク製アロハシャツはいくつかありました。
一番古そうなのはこちら。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/x723846335
富士山や兜が横に並び、しかもそれが上から下へ繰り返されている点で、
古そうな柄です。
(戦前製の可能性もあります)
以前に一度ご紹介していますが、こちらも古そうです。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/m378033077
絶海の孤島と、宝船、飛び回る鶴という非常に魅力的な柄です。
1940年代末頃のものだと思います。
(柄がダイナミックなところが、着物用の生地の流用というよりは、
アロハシャツ用にデザインされたようにも見えるため、
戦前製ではなく戦後製だと判断しました)
そしてそれ以降のもの、1950年前後と思われるのが、
以下のものです。
どれも、着物用というよりはアロハシャツ用に描かれた柄に見えます。
ただし、どれがより古くてどれがより新しいかは判別しがたいです。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/v760484278
ウィニフレッド・ディックというショップの名前が付けられています。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/j662297045
梅の花と木の柄でしょうか。
非常に光沢感がありますね。
織ネームはリバティ・ハウスですが、1950年代初頭頃の織ネームですね。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/g438339942
浮世絵にありそうな柄です。
織ネームはクレイマーズで、こちらも1950年代初頭頃のものでしょうか?
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/b332522801
「源氏物語絵巻」にありそうな平安貴族(女房たち)の生活を、
鮮やかな朱色の松の葉で埋め尽くした、面白い柄です。
(ちょうど先日、五島美術館で、国宝「源氏物語絵巻」を見てきたところです)
織ネームは付いていませんが、カハラ製のような気がします。
これも1950年代初頭頃のものでしょうか?
シルク製のヴィンテージアロハシャツは、お手入れが難しいこともあり、
敬遠されがちですが、
良い柄も多いので、お勧めしたいところです。
まだまだヤフオクにはいいものがありそうなので、続きは次回に。
(次回に続く)
2020-11-21 22:00
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