ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ（72）デューク・カハナモク（前編）

週末なので、いつもご紹介している翻訳はお休みして、
「ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ」をお届けします。

今回のテーマは「デューク・カハナモク」です。


「デューク・カハナモク」と言えば、ヴィンテージアロハシャツの中でも
別格の扱いを受ける、最高峰ブランドと言ってもいいでしょう。

その歴史的変遷を簡単におさらいしておくと、以下のようになります。

●1930年代後半～1940年代　･･･ ブランフリート（のちのカハラ）が製造。
　　　　　　　　　　　　　　　 ハワイ王家の紋章が胸に付いたシャツや、水着など。
　　　　　　　　　　　　　　　 いわゆる「アロハシャツ」が存在したかは不明。

●1949年～1960年代初頭　･･････ シスコ社が製造。狭義の「デューク・カハナモク」。
　　　　　　　　　　　　　　　 前半はレーヨン抜染（有名柄を含む）が多く、
　　　　　　　　　　　　　　　 後半はレーヨンのオーバープリントが中心。
　　　　　　　　　　　　　　　 コットン製も存在（おそらく全期間製造）。

●1960年代　･･････････････････ 再びカハラが製造。
　　　　　　　　　　　　　　　 コットン製のみ。
　　　　　　　　　　　　　　　 デュークス・パレオなど現在まで続く有名柄も。

●1970年代　･･････････････････ カリフォルニアのカタリナが製造。
　　　　　　　　　　　　　　　　厚手のコットン製が多い。


今回は、1949年～1960年代初頭の、狭義の「デューク・カハナモク」を探します。
有名なところでは、「デュークス・パイン」や、
「ダイヤモンドヘッド」などがありますが、ヤフオクに出品されているでしょうか？


まずはこちら。

　



https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/390752380

ホリゾンタル・パターン（柄に上下があって、1枚の絵画のような大きな柄）の中でも
よく知られた柄です。
菊に似た花が描かれています。
（似たような配置の柄に「朝顔」の柄もありますね）
正方形の織ネームのものもありますが、これは長方形の織ネームが付いています。


次はこちら。





https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/d450936881

斜めの大きなヤシの木と、島の生活を描いた柄です。
これもホリゾンタル・パターンですね。
織ネームは、初期に使われた「正方形」のタイプです。


似たような柄がこちら。



https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/q231122329

ヒョロ長ヤシの木と、藁ぶき屋根の家、小舟と海というモチーフが
上の柄とよく似ている、別のホリゾンタル・パターンです。
手前からずっと海になっているところが少し違います。

こちらのシャツには織ネームが付いていませんが、
カハナモクで間違いありません
（「マイフリーダム７」にはエンジ地の色違いが出ています）。


続いてはこちら。





https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/g460542487

これもよく知られた柄で、いろいろなメーカーが復刻していますね。
そして同様にホリゾンタル・パターンになっています。
映画を見ていると、ロサンゼルスの街を車で走るシーンで、
こんなヤシ並木の道が出てきたりします。
ハワイというよりはカリフォルニアという感じの柄ですね。


さらにはこちら。





https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/t753835860

競馬場を描いた柄ですが、
実はすごくよく似た（でも微妙に違う）競馬場柄が、
同じカハナモクで作られています
（一瞬間違えそうになりました。「マイフリーダム７」に掲載されています）。


こうして見てくると、
さすがに超有名柄は出品されていませんが、
それでもかなり有名な柄がいくつも出品されています。
さすがヤフオク。ヘタな古着屋さんより、品ぞろえがいいですね
（しかもこの時期は、店頭に出ていないので見ることも買うこともできません）。

まだまだ掘りつくせないほどたくさんあるので
次回も「デューク・カハナモク」をご紹介します。
お楽しみに。


（次回に続く）

タグ：カハラ シスコ社 アロハシャツの歴史 ヴィンテージアロハシャツ デューク・カハナモク