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ハワイの衣料品製造業の歴史 その104 1940年 衣料品製造産業が、地元と全国の注目を集め続ける(4) [ファンダバーク著ハワイの衣料品製造業]

ファンダバーク教授の本の翻訳が続きます。


1940年のハワイの衣料品製造業の状況について、ローナ・アーレンが書いた
雑誌記事が引用されています。


 『1940年 衣料品製造産業が、
      地元と全国の注目を集め続ける(4)

   ”別の新顔は、サーフライダーズ・スポーツウェアで、
  そこはカピオラニ通りにおしゃれな小売店を構えている。”

   ”サザランド・アット・ワイキキはビーチで着る服と、
   'スイート・レイラニ' ブランドの色落ちしにくいハワイアン・プリントで作った
  とても魅力的な 'スイート・レイラニ' ・ダンス・フロックを専門に扱っている。”

   ”ガチガチの実用本位だが、それでもなおハワイの衣料品産業の一部であるのが、
  ユニオン・サプライ社の製品である。
  同社は1922年以来、労働者向けのオーバーオールやワークパンツを作り続けており、
  その製品はすべてハワイ諸島で使われている。
  同社は、革のアッパーと、自動車の中古タイヤから切り出したソールでできた
  労働者の靴も作っている。”

   ”ハワイのファッションを語るうえで、
  ハワイ第一級の生地デザイナーであるエルシー・ダースに
  触れないで終わるわけにはいかないだろう。
  彼女の作品はホノルル・アカデミー・オブ・アーツや
  世界中のアート・センターに敬意をもって認められている。
  彼女の上質なプリントは、
  G・J・ワットムルス・イースト・インディア・ストアを通して
  独占的に発売されている。” 』


 ヴィンテージアロハシャツの世界でよく知られる名前がたくさん出てきました。
まず、サーフライダーズ・スポーツウェアが1940年時点で「新顔」として
紹介されています。
同店のティー・ハウ・ホーは、新聞のインタビューなどで、
1930年代初頭に最初にアロハシャツを作った、というようなことを発言していますが、
それを証明するものは出てきておらず、確かなことはわかりません。
しかしこの記事から、1939年か40年頃にカピオラニ通りに店を開いたことが
わかります。おそらくアロハシャツも販売していたことでしょう。

サーフライダーズ・スポーツウェア.jpg
(ヤフオクの出品物より引用。
 柄と織ネームから、1930年代末~40年代前半頃の製品と思われる)

 サザランド・アット・ワイキキは、ロス・サザランドの前身となるお店です。
1950年頃から新聞広告を掲載していましたが、
1930年代末頃からお店があったことは、この記事で初めて知りました。
古い織ネームもあるのでしょうか。見てみたいものです。

 ユニオン・サプライ社は、どうやら1940年にはまだ
アロハシャツは手掛けていないようです。
「ハワイアナ」などのブランドのアロハシャツを作るようになるのはもっと後のことです。

 最後にエルシー・ダースとワットムルスの話が出てきますが、
新しい情報は特にないようです。



(次回に続く)

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