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ハワイの衣料品製造業の歴史 その84 1939年 ハワイの衣料品製造産業の中のいくつかの会社(3) [ファンダバーク著ハワイの衣料品製造業]

ファンダバーク教授の本の翻訳が続きます。


1930年代末のハワイの衣料品製造産業について詳細に記述された
新聞記事が取り上げられています。
前回から数回にわたり、
ビンテージアロハでもおなじみの「ロイヤルハワイアン」の話です。
長いため、数回に分けてご紹介しています。
今回はその2回目です。


 『1939年 ハワイの衣料品製造産業の中のいくつかの会社(3)

   ”これらのわくわくするようなハワイ柄はすべて、
  洗濯可能なクレープの布地にプリントされている。
  ロイヤル・ハワイアン・マニュファクチャリング・カンパニーが
  使っているその他の布地は、
  ローシルク、サテン・ローシルク、コットン、
  クラッシュ(訳注:テーブルクロスのような目の粗い綿または亜麻の布)、
  ピン・チェック・シャークスキンなどである。”

   ”同社のビジネスの50%近くは男性用の服で、
  カクテル・ジャケット、パジャマ、ローブ、シャツ、ショートパンツ、
  スイム・スーツなどである。
  残りの半分は女性用の服で、
  子供向けのハウス・コートも数は少ないがやっている。”

   ”同社の最新製品は、おしゃれな 'ウィンド・ブレーカー' が付いた
  (訳注:どのようなものか不明)パジャマ、
  ブラトップとパレオ柄ショートパンツが付いたタヒチ風水着、
  プリント柄のローシルク生地を使った
  ワンピース型プレー・スーツとお揃いのゴアスカート
  (訳注:何枚かの三角布をはぎ合わせてできているスカート)などである。”

   ” 'イン・アンド・アウト' シャツ、ブッシュ・コート、
  テーラー仕立ての海水パンツは、いつまでも着られそうである。” 』


 今回、ロイヤルハワイアンが使っている素材についての言及がありました。
crepeをそのまま「クレープ」と訳していますが、その部分に関して補足しておきます。
原文では、kabe crepeではなかったため、「(壁)縮緬」とは訳しませんでした。
以前の教授の記述の中に、1930年代後半のこの時期には、
kabe crepeがよく使われている(kabe crepeの記述のある広告が多い)とあったので、
おそらくロイヤルハワイアンでも壁縮緬が多く使われていたことでしょう。
ただし、(白人系の会社なので)米国から生地を輸入していた可能性もあり、
そうすると壁縮緬ではなく「コットン・クレープ」かもしれないので、
ここではクレープと訳した次第です。

 それにしてもいろいろなアイテムを作っていたのですね。
どんな色と柄と素材だったのか、ぜひ見てみたいものです。

次回も引き続きロイヤルハワイアンの話題です。



(次回に続く)

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