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ハワイの衣料品製造業の歴史 その44 1935-37年 オーダーメードで作るドレスメーカー、テーラー、デザイナーの広告例(前編) [ファンダバーク著ハワイの衣料品製造業]

ファンダバーク教授の本の翻訳が続きます。



前回は「1930年代に、オーダーメイドで服を作る店が増えた」という
教授の考察をご紹介しました。
今回と次回は、具体的なお店の広告例をご紹介します。
どんなものを扱うお店だったのか、イメージを膨らませてみてください。



 『1935-37年 オーダーメードで作るドレスメーカー、テーラー、
        デザイナーの広告例(前編)


  ダイヤーズ・ギフト・ショップ
  ホノルル・アドヴァタイザー紙
  1935年1月25日

   ”女性物のシルク製高級着物、全面裏地付き。
  6.75ドル。女性物のシルク製高級パジャマ、ロシア・スタイル、
  手刺しゅう入り。4.75ドル。すべての衣料品は特別に仕立てたものです。”


  ダイヤーズ・ギフト・ショップ
  ホノルル・アドヴァタイザー紙
  1935年1月31日

   ”男性物の高級パジャマ。シルク製、無地又は刺しゅう入り。
  3.85ドルから5.65ドルまで。男性物のシルク製高級バスローブ。
  6.75ドルから7.85ドルまで。すべての衣料品は特別に仕立てたものです。”


  ヘレン・レオン
  ホノルル・アドヴァタイザー紙
  1935年7月12日

   ”精巧な創作はヘレン・レオンのガウンやコートからやってきます。
  米国本土で上手な仕立てをしていたハワイの女性がここにいます。
  彼女は「仕立て屋」と呼ばれたかもしれませんが、
  自分はむしろ「ドレスメーカー」だと主張します。
  彼女はあなたを、本当の「上手に着こなした若い女性」に見えるように
  変えてくれるでしょう。
  しかもそれを、迅速に、お得な価格でやってくれるでしょう。
  シカゴのフォレスト・アカデミー出身で、
  サンフランシスコのメゾン・メンドーソレの工房で働いていました。
  お店はカラカウア通2045番地(ビーチ沿いです)です。”


  ライマンズ
  ホノルル・スターブリトゥン紙
  1936年7月24日

   ”ビーチのそば。トランクス、ジャージー、アクセサリー、スポーツウェア。
  専門のテーラーが男性向けの服をオーダーメイドでお作りします。” 』


 女性物のお店が多い(教授が女性なので女性物を多く取り上げる傾向がある)ですが、
最後の「ライマンズ」は「男性向けの服」を扱っています。
特に「スポーツウェア」と書かれているので、アロハシャツも作っていたことでしょう。
1936年だと、和柄か、(数回前に取り上げた)バティック柄あたりが濃厚ですね。
あるいは、他店でプリント生地が販売されていた(ので生地の生産が確認できる)
「フラガール柄」や「レイ・ヴェンダー(レイ・セラー)柄」の可能性もあります。
ただ、このお店の名前は、ヴィンテージ・アロハシャツとしては、
筆者は見たことも聞いたこともないので、もしあったら非常にレアだと思います
(戦前で営業をやめた可能性もあります)。


(次回に続く)


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