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ヴィンテージ・アロハシャツ徹底解剖(5)新春企画~カハラのオウム柄アロハシャツ [ヴィンテージ・アロハシャツ徹底解剖]

本日は正月なので
「新春特別企画」として、
久しぶりの「ヴィンテージ・
アロハシャツ徹底解剖」
をお送りします。

先日来、新聞記事の翻訳で
ご紹介していた「カハラ」の
ヴィンテージ・アロハシャツを
取り上げようと思います。

こちら ↓ です。

kahala 5.jpg

kahala 1.jpg

kahala 4.jpg

kahala 2.jpg

kahala 3.jpg

https://www.greatpower.info/product/32

(名古屋大須の古着屋
グレートパワーさんの
HPより引用)

オウムとレフアの花と
ヤシの木が描かれています。

このモチーフの組み合わせ、
見覚えがありませんか?
そうです、先日ご紹介した
「ハーパー・スポーツウェア」の
抜染アロハシャツが
同じモチーフでしたね。

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「オウム」と「レフア」が
なぜセットになっているのか
その理由は全くわかりません。
ただ、この時代(1950年前後)に
セットで意識されていたのは
確かではないでしょうか?
(偶然とは思えません)
日本で言えば「梅に鶯」のような
組み合わせなのかもしれません。

素材はコットン、
ボタンはココナッツボタンです。


さて、本題はここからです。

上の「カハラ」のオウム柄は
実はカハラだけの独占柄では
ありませんでした。
同じ柄が、
いろいろなブランドから
いろいろな配色で
発売されているのです。

それをお見せしましょう。
まず最初はこちらです。

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(筆者コレクションより)

同じカハラ製ですが、
「マイヤー&フランク」という
オレゴン州ポートランドにある
ショップ向けの製品であることが
この織ネームから分かります。
配色も、上のものとは
少し違いますね。


もう1つ、こちらです。

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(過去のヤフオク出品物より)

織ネームには
「メイドイン・
カリフォルニア」と
記載されています。
グリーンベースの配色は
明るく爽やかな印象です。

素材はコットン、
ボタンは白の尿素ボタンです。
尿素ボタンというところが
本土製という感じですね。


さらにはこちら。

PICT0182(1).jpg

(筆者コレクションより)

ブランドは不明ですが、
襟にステッチが入っているので
カハラなどの製品では
ありません。
多少色が褪せていますが、
赤系の配色のようです。


以上見てきたように、
この柄には本土系とハワイ系が
存在することがわかります。
このことから、
以下のような推測が出来そうです。

「本土のプリント生地メーカーが
作った生地を、いくつかの
服飾メーカーが仕入れて、
それぞれのシャツを作った」

しかも現在古着市場に比較的多く
流通していることを考えると、
この柄は当時人気があって、
何年間か作り続けた
可能性もありますね。


ちなみにカハラは、
自社独自のプリント生地を
使う場合もあれば、
上の柄のように、
本土から仕入れて使う場合も
ありました。
さらに1950年代後半から
60年代には、日本からも
仕入れていたようです。


さまざまな推測が広がる、
興味深いヴィンテージ・
アロハシャツでした。


今回はこの辺で。
次回をお楽しみに。



(次回に続く)

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