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ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ(209)新出品のアロハシャツ [ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ]

本日は週末なので、
恒例の「ヤフオクで見かけた
ヴィンテージアロハシャツ」
をお届けします。

今回は
「新出品のアロハシャツ」、
しかも、かなりスペシャルな
アロハシャツをご紹介します。
こちら ↓ です。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/t1063432958

ススキのような、細毛の花と
長い葉っぱが描かれています
(何の花かわかりません)。
色もピンクと緑で、
とてもきれいですね。

このシャツのすごいところは
厚手のカーテンの生地
(バーククロス)で
作られていることです。

ブランドは「ウォングス・
ドレイパリー・ショップ」で、
このブランド以外には
カーテン地のアロハシャツは
ほぼないだろうと思われます
(筆者はそう考えます)。
1950年前後の一時期しか
作られなかったであろうと
考えられ、それゆえこれは
非常に希少なシャツなのです。


以前、元ハワイ大学教授の
リンダ・アーサー氏が書いた
『20世紀のアロハ服』という本の
翻訳をお届けしましたが、
その中でこの店の話が
出てきたことがあります。
こちら ↓ です。

https://vintage-aloha-shirt.blog.ss-blog.jp/2021-05-06

そこでアーサー氏は
「1940年代前半に
アロハシャツは
カーテンの端切れで
作られていた。」と
述べていますが、
筆者は異なる意見を
持っています。

「1940年代前半に
カーテン地のアロハシャツが
存在していた」という事実を
資料からも現物からも
確認できていないため、
その時代にすでに存在したと
までは断言できないのです。

ちなみにウォングス・
ドレイパリー・ショップは
1947年にオープンしました。
また同店の1949年の新聞広告に
カーテン地のアロハシャツが
掲載されています
(これが筆者が見つけた
同店の最初の広告です)。

つまり1947年~49年のどこかで
同店が作り始めたのではないか、
そしてそれがカーテン地の
アロハシャツの最初ではないかと
筆者は考えているのです。

しかもカーテン地の
アロハシャツは、同店の
1952年の広告には出てきますが、
1953年の広告には出てきません。
「1952年でなくなった」と
断言することは
もちろんできませんが、
1952年から数年のうちに
なくなった可能性は
十分あると筆者は考えます。

カーテンの生地は厚くて重いので
アロハシャツには向かないと
思うからです。
しかも長期間作られていたなら
もっとたくさん現存していても
おかしくないのに、そして
ウォングス以外のブランドが
あってもいいのに、
実際はウォングスしか出て来ず、
数も非常に少ないのです。
そのことからも、短期間だけ、
しかもウォングスだけが
作っていたと考えた方が
しっくりくるのです。

話が長くなってしまいましたが、
このシャツは、
1940年代末~50年代初頭の
製品だというのが
筆者の見解です。

ボタンはココナッツボタンで、
両裾にポケットが付いています。


最後に、前回ご紹介した
ウォングスの別柄のシャツを
再度掲載しておきます。

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(ハワイ大学の
衣装コレクションより引用)

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(過去のヤフオク出品物より引用)


今回は、貴重なシャツが
出品されていたので、
それにまつわる話を
深く掘り下げてみました。


次回をお楽しみに。


(次回に続く)

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