ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ(182)ペニーズメイドインジャパン その3 和柄 風景柄 [ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ]
週末ではありませんが、翻訳をお休みして、
「ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ」をお届けしています。
「ペニーズメイドインジャパン」の3回目です。
ペニーズは出品数が多く、種類も多いため、
同系統の柄をまとめて、数回に分けて、いつもより簡略版で、お届けしています。
今回は「和柄~風景柄」を集めました。
前回ご紹介した「鳥柄」の中にも、「風景柄」と言えそうなもの
(風景の中に鳥が飛んでいる柄)がありましたが、
今回は純粋に「日本(または中国)の風景の柄」を取り上げます。
ペニーズには風景柄が多いのですよね
(日本だけでなくハワイの風景柄も多く存在しますが、
それは次回にまとめてご紹介します)。
最初はこちら ↓ から。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/g1054478648
松の木、燈籠、紅葉したもみじと滝、藁ぶき屋根の家などが描かれています。
ちょっとテーマにまとまりがない(テンコ盛りな)感じがしますが、
色が多く使われていてきれいに見えるところが秀逸です。
このシャツのような「色を多く使っているペニーズメイドインジャパン」は
前期(1950年代半ば頃)のものではないかと、筆者は推測しています。
次はこちらです。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/g1051618625
前回、鶴と富士山と松が描かれた柄をご紹介しましたが、
こちらは、富士山はあるけれど、鳥が飛んでいない、純粋な風景柄になります。
川(か池)に屋形船が浮かび、島には藁ぶき屋根の家が建ち、
水辺には菖蒲の花が咲き、遠くには富士山が見えるという、不思議な柄です。
黒系と青系で色味を抑えつつ、花だけ赤くしているため、
花が引き立って見えますね。
珍しい柄だと思います。筆者は初めて見ました
(ペニーズには初めて見る柄が多いとはいえ、この形式自体珍しいです)。
残念ながら終了していますが、記録のために取り上げておきます。
続いてのこちら ↓ もすでに終了していますが、いい柄なので取り上げておきます。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/q1052094987?wr=1&iref=wlr_6&irefopt=15
山と木々の中に、寺の山門と三重塔が描かれています。
繊細に描き込んでいる感じではありませんが、
逆に、もやがかかってかすんで見えるように描いているところや、
夜の闇にほんのりと見える薄明りを淡い黄色で表現しているところなどが見事です。
ここからは、以前から出品されているものになりますが、
ペニーズの和柄(風景柄)を研究する上で参考になると思われるので
バリエーションとしてご紹介しておきます。
最初はこちらです。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/f118347191
険しい岩山と、断崖の間を流れる急流、そして紅葉する木々、
川を下る筏や立ち上る煙などが描かれています。
これとよく似たモチーフの、「断崖と川と舟と煙」の柄が、
「定本ハワイアンシャツ」P71に掲載されています。
そちらはテキスタイルデザイナー細見豊さんが描いたことがわかっている柄で、
こちらもそれと同時期(1950年代半ば頃)に描かれたことが推測されます。
続いてはこちらです。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/x664472907
急流の川と鵜飼いをする舟が描かれた柄になります。
鵜飼いの柄というのは、ペニーズ以外の和柄にもよく見られるモチーフですね。
派手さがない分、普通に着られそうな、意外に良い柄だと思います。
そして最後はこちら。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/j558334515
山と木々、斜めに流れる川と、そこに浮かぶ帆掛け船、
川に掛かった木橋などが描かれています。
ペニーズの和柄・風景柄では、
登場する要素(山、木、川、船、橋など)に類似点が見られますし、
なによりも、「川が斜めに入ってくる構図」はよく使われる技法だと言えそうです。
今回はこの辺で。
次回もペニーズメイドインジャパンの出品物を取り上げつつ、
それぞれの柄をいろいろな角度から考察していきます。
ペニーズは奥が深いんですよ。
お楽しみに。
(次回に続く)
「ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ」をお届けしています。
「ペニーズメイドインジャパン」の3回目です。
ペニーズは出品数が多く、種類も多いため、
同系統の柄をまとめて、数回に分けて、いつもより簡略版で、お届けしています。
今回は「和柄~風景柄」を集めました。
前回ご紹介した「鳥柄」の中にも、「風景柄」と言えそうなもの
(風景の中に鳥が飛んでいる柄)がありましたが、
今回は純粋に「日本(または中国)の風景の柄」を取り上げます。
ペニーズには風景柄が多いのですよね
(日本だけでなくハワイの風景柄も多く存在しますが、
それは次回にまとめてご紹介します)。
最初はこちら ↓ から。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/g1054478648
松の木、燈籠、紅葉したもみじと滝、藁ぶき屋根の家などが描かれています。
ちょっとテーマにまとまりがない(テンコ盛りな)感じがしますが、
色が多く使われていてきれいに見えるところが秀逸です。
このシャツのような「色を多く使っているペニーズメイドインジャパン」は
前期(1950年代半ば頃)のものではないかと、筆者は推測しています。
次はこちらです。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/g1051618625
前回、鶴と富士山と松が描かれた柄をご紹介しましたが、
こちらは、富士山はあるけれど、鳥が飛んでいない、純粋な風景柄になります。
川(か池)に屋形船が浮かび、島には藁ぶき屋根の家が建ち、
水辺には菖蒲の花が咲き、遠くには富士山が見えるという、不思議な柄です。
黒系と青系で色味を抑えつつ、花だけ赤くしているため、
花が引き立って見えますね。
珍しい柄だと思います。筆者は初めて見ました
(ペニーズには初めて見る柄が多いとはいえ、この形式自体珍しいです)。
残念ながら終了していますが、記録のために取り上げておきます。
続いてのこちら ↓ もすでに終了していますが、いい柄なので取り上げておきます。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/q1052094987?wr=1&iref=wlr_6&irefopt=15
山と木々の中に、寺の山門と三重塔が描かれています。
繊細に描き込んでいる感じではありませんが、
逆に、もやがかかってかすんで見えるように描いているところや、
夜の闇にほんのりと見える薄明りを淡い黄色で表現しているところなどが見事です。
ここからは、以前から出品されているものになりますが、
ペニーズの和柄(風景柄)を研究する上で参考になると思われるので
バリエーションとしてご紹介しておきます。
最初はこちらです。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/f118347191
険しい岩山と、断崖の間を流れる急流、そして紅葉する木々、
川を下る筏や立ち上る煙などが描かれています。
これとよく似たモチーフの、「断崖と川と舟と煙」の柄が、
「定本ハワイアンシャツ」P71に掲載されています。
そちらはテキスタイルデザイナー細見豊さんが描いたことがわかっている柄で、
こちらもそれと同時期(1950年代半ば頃)に描かれたことが推測されます。
続いてはこちらです。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/x664472907
急流の川と鵜飼いをする舟が描かれた柄になります。
鵜飼いの柄というのは、ペニーズ以外の和柄にもよく見られるモチーフですね。
派手さがない分、普通に着られそうな、意外に良い柄だと思います。
そして最後はこちら。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/j558334515
山と木々、斜めに流れる川と、そこに浮かぶ帆掛け船、
川に掛かった木橋などが描かれています。
ペニーズの和柄・風景柄では、
登場する要素(山、木、川、船、橋など)に類似点が見られますし、
なによりも、「川が斜めに入ってくる構図」はよく使われる技法だと言えそうです。
今回はこの辺で。
次回もペニーズメイドインジャパンの出品物を取り上げつつ、
それぞれの柄をいろいろな角度から考察していきます。
ペニーズは奥が深いんですよ。
お楽しみに。
(次回に続く)
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