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リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』その84 1945年~1950年代半ばの男性服(6) [リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』]

元ハワイ大学教授のリンダ・アーサー氏が書いた
『20世紀のアロハ服』という本の翻訳をお届けしています。

現在は、「1945年~1950年代半ばの男性服」について語られています。


『第5章「1945年~1950年代半ば
     :クラシック・シルキーズ(古典的レーヨン羽二重)

  男性服(6)

 この映画(訳注:『地上より永遠に』)は1941年の設定だと思われるが、
モンゴメリー・クリフト、フランク・シナトラ、アーネスト・ボーグナインは
1950年代のアロハシャツを着ていた。

当時の、ある衣料品メーカーによれば、
この映画の衣装係は何枚ものシャツをまさに既製で、
1954年にホノルルで買ったという
(著者注:1999年2月のアルフレッド・シャヒーンへのインタビューより引用)。』




1941年の設定の映画で、1950年代の服が出てくるというようなことは、
時々あることですし、まあ、仕方がないことなのかなと思ってしまいます
(それでも突っ込みたくなる気持ちもよくわかります)。

なにしろ、イメージというか雰囲気で選んでいるのですから。
最近ならともかく、昔はいい加減だったということでしょう。

逆に、1950年代を描いた現代の映画の中で、
雰囲気は古っぽく作られているけれども少々お粗末なアロハシャツが出てきて、
ちょっと興ざめするということもあります。

その点、ウディ・アレンの映画などは、
衣装係がしっかりしているのか、
ヴィンテージショップや、ヴィンテージウェアのレンタルショップから借りている
(ということがクレジットで分かります)ようなので、
時代に即した、本格的な服が出てくるように思います。

また逆に、現代の映画なのだけれど、
ヴィンテージのアロハシャツが出てくると「おおっ」となってしまします。

ハリウッド映画では(昔も今も)、なぜかアロハシャツはよく出てくる服で、
特にリゾート地のシーンで着られることが多いですし、
西海岸の人物の普段着で着られることも多いです。

一方、日本の映画では、やくざ映画でチンピラが着ている場合が多く、
そのステロタイプにがっかりすることが多いです。
あるいは、優柔不断な人とか、自由業の人(探偵など)とか。

筆者は古今東西のたくさんある映画の中から、
アロハシャツを探すことを趣味として行っているので、
いろいろな映画のいろいろなアロハシャツについて語りたくなってしまいます。
今度機会があれば、映画に出てきたアロハシャツについて語りたいと思います。

それにしても、映画におけるアロハシャツの位置づけについては、
詳しく論じたくなるくらい奥が深いテーマです。



(次回に続く)

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