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ハワイの衣料品製造業の歴史 その214 1950年 ハワイの1産業、生地プリント(17) [ファンダバーク著ハワイの衣料品製造業]

ファンダバーク教授の本『ハワイの衣料品製造業の歴史』の翻訳をお届けしています。

現在は、「戦中・戦後編」の章を少しずつ翻訳しているところです。
今回も引き続き「ハワイの生地プリント産業」の部分をご紹介します。



『1950年 ハワイの1産業、生地プリント(17)

  1956年のホノルル・スターブリトゥン紙の記事で、
 メアリー・ハワード・フォスターは、
 生地プリントの手法と、当時のハワイでのプリント生地の重要性について述べている。

 次の文章は、その記事からの引用である。

  ”最も広く知られている3つのプリント手法は、
  ブロック・プリント、スクリーン・プリント、ローラー・プリントである。

  ブロック・プリントは、手工芸であり、長い反物には使われないと
  たいていの人から見なされているが、
  デザインが表面に彫りこまれる手法で、その表面に染料を付け、
  表面が生地に押し付けられると柄がプリントされるのである。”

  ”スクリーン・プリントはしばしばシルク・スクリーンと呼ばれるが、
  それは、反転した柄に色を付けるスクリーンが、
  木枠に固定されたシルク生地だからである。

  このスクリーンがステンシルを形成し、
  そのステンシルを通して染料が、下にある布地に押し付けられるのである。”

  ”そしてスクリーンが持ち上げられると柄が布地の表面にプリントされるわけである。”

  ”良質なハワイ柄がますます引っ張りだこな理由の一つは、
  スクリーン・プリントを好む傾向が強まっているためである。”

  ”スクリーン・プリントされる柄は
  マシン・プリント(訳注:ローラー・プリントのこと)される柄よりも、
  大雑把に言えば、人に感銘を与え、美しいということを
  多くの衣料品メーカーは気付いている。

  つまり、より多くの色が使われ、より豊かな質感が得られるのである。” 』



「プリントには、主にブロック・プリント、スクリーン・プリント、
ローラー・プリントの3つがあるのだが、
1950年代のハワイではスクリーン・プリントの人気が高まっている、
なぜなら、より多くの色が使えて、より豊かな質感が得られるから」
ということのようです。

この記事が書かれた「1950年代半ば」頃と言えば、
レーヨン壁縮緬に、多くの色をプリントした生地を使ったアロハシャツ
(もっともよく知られた代表例は「ランドオブアロハ」でしょう)が作られた時期であり、
繊細なグラデーションが好まれた時期だったのでしょう。



(次回に続く)

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