ハワイの衣料品製造業の歴史 その56 1936年 ハワイの衣料品製造業者が自分たちの製品を広告した [ファンダバーク著ハワイの衣料品製造業]
ファンダバーク教授の本の翻訳が続きます。
今回は、「ハワイの衣料品製造業者が出した、
自社製品を紹介する広告の例」です。
広告例が多いため、後半は次回にご紹介いたします。
『1936年 ハワイの衣料品製造業者が自分たちの製品を広告した
1930年代中頃、ハワイの衣料品製造業者が出した、
自分たちの製品を紹介する広告は、
小売店が自分たちの製品を紹介する広告とほとんど同じくらいの頻度で、
どちらも珍しかった。キング・スミスと
チャンピオン・セールス・ファクターズ株式会社が
1936年と1937年に出した広告の文面のいくつかの例は
以下のようなものである。
キング・スミス
ホノルル・アドヴァタイザー紙
1936年7月9日
”旅行者と地元のみなさま!
(濃い色のシャツの裾を、軽めのスラックスの外に出して着ている
男性のイラストあり)
ワイキキ・ブランドだけのローシルクのシャツです。
本物のローシルクですよ! 本物のココナッツボタン付き! 1.95ドル。
専門の職人が仕立てており、
手仕上げの襟ときれいに縫われた前立てになっています!
背中にはシャーリングをつけているので、
特別な自由と特別な快適さを味わえます!
ハワイでハワイのために作られています。
お色は、白、薄黄色、紺、ワイキキ・タン
(訳注:ワイキキで日焼けしたような黄褐色)、ハワイ・ブルー、
栗色(訳注:エビ茶色)、生成りからお選びください!
キング・スミスだけの販売です。
ノース・キング通り36番地、スミス通りの近く。”
チャンピオン・セールス・ファクターズ株式会社
ホノルル・アドヴァタイザー紙
1936年7月25日
”セイラー・モク品質のビーチ・ウェア。
長く着られる品質と完ぺきなフィットです。
ホノルル製(海パン姿の男性、ワンピースの水着姿の女性と
会社の商標のイラストあり)。
ハワイ中の良店で販売しています。
チャンピオン・セールス・ファクターズ株式会社。製造・輸入・卸。” 』
キング・スミスは「小売店が自分たちの製品を紹介する広告」の例、
チャンピオン・セールス・ファクターズは
「製造業者が自分たちの製品を紹介する広告」の例になります。
キング・スミスは、今で言うSPA(製造小売り)のような形態で、
オリジナルブランド「アロハ」や「ワイキキ」を付けた服が多かったようですが、
一部「デューク・カハナモク」ブランドの服なども販売していました。
ここで広告しているローシルク・シャツは、おそらく無地で、
「ワイキキ」ブランドなので、ビーチ・ウェアという位置づけだったのでしょう。
ココナッツボタンが付いているところがハワイらしいです。
一方のチャンピオン・セールス・ファクターズの詳細は不明ですが、
以前のブログで、同社の1935年の広告をご紹介しております。そこでは
「長持ちする作業着をお望みなら、
チャンピオン・セールス・ファクターズ製の衣類をお召しください」、
「チャンピオン・セールス・ファクターズは作業着の製造業者です」と述べています。
セイラー・モクやオーバーオール、パラカなどの作業着では
丈夫などの一定の評価があったでしょうから、
作業着から手を広げて水着(男性の海パン、女性のワンピース水着)を売り出すにあたり、
「セイラー・モクと同じくらい丈夫である」と丈夫さをアピールしているようです。
柄に関する言及がないので、もしかしたら無地、
そして、もしかしたらデニム製なのかもしれません。
(次回に続く)
今回は、「ハワイの衣料品製造業者が出した、
自社製品を紹介する広告の例」です。
広告例が多いため、後半は次回にご紹介いたします。
『1936年 ハワイの衣料品製造業者が自分たちの製品を広告した
1930年代中頃、ハワイの衣料品製造業者が出した、
自分たちの製品を紹介する広告は、
小売店が自分たちの製品を紹介する広告とほとんど同じくらいの頻度で、
どちらも珍しかった。キング・スミスと
チャンピオン・セールス・ファクターズ株式会社が
1936年と1937年に出した広告の文面のいくつかの例は
以下のようなものである。
キング・スミス
ホノルル・アドヴァタイザー紙
1936年7月9日
”旅行者と地元のみなさま!
(濃い色のシャツの裾を、軽めのスラックスの外に出して着ている
男性のイラストあり)
ワイキキ・ブランドだけのローシルクのシャツです。
本物のローシルクですよ! 本物のココナッツボタン付き! 1.95ドル。
専門の職人が仕立てており、
手仕上げの襟ときれいに縫われた前立てになっています!
背中にはシャーリングをつけているので、
特別な自由と特別な快適さを味わえます!
ハワイでハワイのために作られています。
お色は、白、薄黄色、紺、ワイキキ・タン
(訳注:ワイキキで日焼けしたような黄褐色)、ハワイ・ブルー、
栗色(訳注:エビ茶色)、生成りからお選びください!
キング・スミスだけの販売です。
ノース・キング通り36番地、スミス通りの近く。”
チャンピオン・セールス・ファクターズ株式会社
ホノルル・アドヴァタイザー紙
1936年7月25日
”セイラー・モク品質のビーチ・ウェア。
長く着られる品質と完ぺきなフィットです。
ホノルル製(海パン姿の男性、ワンピースの水着姿の女性と
会社の商標のイラストあり)。
ハワイ中の良店で販売しています。
チャンピオン・セールス・ファクターズ株式会社。製造・輸入・卸。” 』
キング・スミスは「小売店が自分たちの製品を紹介する広告」の例、
チャンピオン・セールス・ファクターズは
「製造業者が自分たちの製品を紹介する広告」の例になります。
キング・スミスは、今で言うSPA(製造小売り)のような形態で、
オリジナルブランド「アロハ」や「ワイキキ」を付けた服が多かったようですが、
一部「デューク・カハナモク」ブランドの服なども販売していました。
ここで広告しているローシルク・シャツは、おそらく無地で、
「ワイキキ」ブランドなので、ビーチ・ウェアという位置づけだったのでしょう。
ココナッツボタンが付いているところがハワイらしいです。
一方のチャンピオン・セールス・ファクターズの詳細は不明ですが、
以前のブログで、同社の1935年の広告をご紹介しております。そこでは
「長持ちする作業着をお望みなら、
チャンピオン・セールス・ファクターズ製の衣類をお召しください」、
「チャンピオン・セールス・ファクターズは作業着の製造業者です」と述べています。
セイラー・モクやオーバーオール、パラカなどの作業着では
丈夫などの一定の評価があったでしょうから、
作業着から手を広げて水着(男性の海パン、女性のワンピース水着)を売り出すにあたり、
「セイラー・モクと同じくらい丈夫である」と丈夫さをアピールしているようです。
柄に関する言及がないので、もしかしたら無地、
そして、もしかしたらデニム製なのかもしれません。
(次回に続く)
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