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ハワイの新聞記事から その195 1956年 カメハメハ~ポンジエットが布地の最新キーワード(2) [ハワイの新聞記事から]

筆者が収集した、アロハシャツに関するハワイの新聞記事の中から、
面白そうなものをランダムに選び、翻訳してご紹介しています。

現在は、カメハメハ・ガーメント株式会社に関する記事を翻訳しています。
これは1956年のホノルル・アドヴァタイザー紙に掲載された、
「ハワイのファッション産業」を紹介したシリーズ記事の第3回です。


『シリーズ ハワイのファッション産業 第3回 カメハメハ
ポンジエットが布地の最新キーワード(2)
文/ベツィ・ホブス

 20年前(訳者補足:1936年)にブライナー氏は、
帯の金襴地(訳注:西陣織のような生地か)でできたジャケットと、
現在でもまだいい感じの、セーラー・スタイルの水着とで米国本土をびっくりさせた。

 戦時中カメハメハは、オアフ島での労働者不足を理由に、工場をヒロに移した。

現在(訳者補足:1956年)、工場の従業員名簿では180名の従業員がいる。

デザイン、輸送、営業の各部門はホノルルにある。

 カメハメハのポンジエットは夏のラインで、
ハワイと米国本土にお目見えするであろう。

披露されたデザインの中には、
竹ボタンとベルトが付いたコート・ドレスがある。

ベージュ地に色付きの葉っぱ柄の布地はプアと呼ばれている。

 「その柄は、カエデの葉に当たる日本語の単語、
モミジと名付けられるべきですが、
我が社の本土のお客様には発音があまりに難しいのです。

カメハメハという単語を彼らがどのように発音するか聞くべきですよ。」と、
デザイナーのミルドレッド・パークは言った。』




Kamehameha 3.jpg

デザイナーのミルドレッド・パークは、彼女自身が創作した、
ポンジエット地のコート・ドレスを着る。


韓国系ハワイ人であるミルドレッド・パークは、
カメハメハ・ガーメント社のデザイナーなのですが、
社長のブライナーと結婚し、のちにブライナーが死去すると
カメハメハ社の社長に就任します。

彼女が着ているドレスは、上の説明によると、
モミジ柄(小さな柄が全面に広がっている)だそうですが、
ただの丸い模様にしか見えません。
いろいろな色が使われている感じは、モノクロの写真からもわかります。

また大きな「竹ボタン」が縦に並び、コートのように前を開く造りになっているようです。
拡大すると、四つ穴の(直径3センチくらいの)大きなボタンが見えますね。

竹ボタン.jpg

この時期(1950年代半ば)のカメハメハは、
男性物のアロハシャツでも竹ボタンがよく使われています。

例えばこちら。

i-img750x708-16538193676h0eqn22.jpg

i-img732x750-16538193678uiopu22.jpg

https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/b1052941478

竹ボタンが持つ、アジアっぽいニュアンスを出したかったのでしょうか?



それ以外にも、貴重な情報がいくつか出てきました。

・戦時中に、オアフ島での労働者不足を理由に、工場をヒロに移したこと、
・1956年には、180名の従業員が工場で働いていること(かなり大きいです)、
・その他の、デザイン、輸送、営業の各部門はホノルルにあること、

などです。



(次回に続く)

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