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ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ(157)シアーズのホアロハとその変遷 [ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ]

週末の日曜日なので翻訳の方はお休みして、
恒例の「ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ」をお届けします。

今回は、前回までの新聞記事の翻訳で、
シアーズのバイヤー、ジャネット・ルヴァインが話題でしたので、
彼女が手掛けた「ホアロハ」を取り上げます。


その前に、ホアロハについて説明しておきます。

このホアロハというブランドは、シアーズのハワイ支店が独自に企画し、
ハワイのメーカーに発注し、おそらくハワイだけで売られていたものです。

そのため、同じシアーズの名前が付いた製品でも、
「メイドインジャパン」や「メイドインカリフォルニア」と書かれたものとは
生産背景と流通先が異なると言えます。


織ネームで言うと、こんな感じ ↓ です。

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ホアロハ メイドアンドスタイルドインハワイ

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/g498704803

シアーズ メイドインジャパン


*「シアーズ メイドインカリフォルニア」は見つからなかったので割愛します。



そのホアロハを探してみました。まず最初はこちらです。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/e493346280

レフアの花と葉が縦に連なるボーダーパターンです。
これと同じ柄は、確かシャヒーンズにもあります。
また両胸にフラップ付きのポケットが付いているのも、
初期のシャヒーンズの特徴です。
こうしたことから、シャヒーンズで生産したのではないかと筆者は推測しています。


素材はレーヨンでプリントは抜染です。

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ボタンはココナッツボタンです。

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製造年代は1940年代末~50年代初頭と推測します。



続いてはこちらです。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/c814784129

フィロデンドロンの葉が描かれていると思われる柄です。

素材はレーヨンでプリントは抜染、
ボタンはココナッツボタンです。


目を引くような派手な柄ではありませんが、
なかなかに良い柄だと思います。


そしてこちら。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/q164757183

ハワイの地図と、サーファーや花などが描かれた柄になります。

素材はコットンでプリントはオーバープリント、
ボタンは竹ボタンになります。

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1950年代後半から60年代前半頃の製品だと推測します。


さらにはこちら。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/h1038476553

タパのような抽象的な模様と、帆掛け船が描かれた柄です。
柄のテーマ(特に帆掛け船)や色使い、胸ポケットの形状から見て、
1960年代半ばから後半頃の製品でしょうか。


織ネームは、同じホアロハなのですが上のものとは異なります。
1960年代頃の、新しいバージョンだと思われます。

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素材はコットンサテン、ボタンは透明のプラスチックボタンです。

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ところで、この織ネームは、
カメハメハの、この織ネーム ↓ に似ているような気もします。

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つまり、単に年代が新しいバージョンだと言うだけでなく、
「カメハメハ製のホアロハ」にのみ
この織ネームが付けられたという可能性もあるわけです
(言い換えれば、ほかのメーカーのものは、これと同じ時代の製品でも
 上の「ホアロハメイドアンドスタイルドインハワイ」が付けられていたかも、
 ということです)。
今後検証していきたいと思います。



さて、シアーズは、上の2つのホアロハののち、
「シアーズハワイ」という織ネームに変化します
(おそらく1960年代末~70年代頃だと思われます)。

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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/n422170036


ハワイのシアーズ製品はこのような変遷をたどりながら、
長い間ハワイで販売されていたのです。



今回はこの辺で。
次回をお楽しみに。



(次回に続く)

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