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リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』その202 1980~90年代の男性服(10) [リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』]

元ハワイ大学教授のリンダ・アーサー氏が書いた
『20世紀のアロハ服』という本の翻訳をお届けしています。

現在の話題は「1980~90年代の男性服」についてです。



『第9章「1980~90年代:ハワイの文化復興とレトロ・スタイル

 男性服(10)

(引用・続)
 「本土やアジア、ヨーロッパのプリントシャツ市場は急激に拡大しています。

 人々は、自分が何者かを明らかにできるような服を着たがっているのです。

 それはちょうど、Tシャツに書かれたお気に入りのスローガンで
 かつて自己主張していたようなものです。

 しかし彼らは、上品なレストランで食事するのに
 Tシャツを着て行くわけにはいきません。

 そこで自分たちのライフスタイルと関連がある
 プリント柄のシャツを買うのです。」
 (1997年10月14日付ホノルル・アドヴァタイザー紙掲載の
  ポーラ・ラス執筆の記事より引用)




この文章が書かれたのは1990年代末の時代ですが、
アーサー氏は「アロハ服はリゾートウェアに変わった」と述べています。

ハワイという狭い世界の服だった「アロハ服」が、
より一般的な「リゾートウェア」へと脱皮したことにより、
海辺のリゾート地であれば、世界中どこでも着られる服となったのです。

そして2000年代に入ってからさらに状況が進み、
アロハ服のハワイ的なモチーフが、
ラグジュアリーブランドのリゾートウェアにも
数多く使われるようになっていきました。


例えば、こちら ↓ はプラダのシャツブルゾン(2014SS)ですが、

o0800080013274227833.jpg

https://ameblo.jp/dollarstore/entry-12013474846.html
(大阪・堀江の「DOLLAR」さんののブログより引用)


この柄は、もともとヴィンテージ・アロハシャツに描かれていたものです。

DSCN5809.JPG

(過去のヤフオク出品物より引用)

このシャツの織ネームは「メイドインカリフォルニア」ですが、
そこに描かれている花「フウリンブッソウゲ」はハワイでもよく見られる花です。


プラダは、ヴィンテージ・アロハシャツの有名柄からの引用が
特に多いように思います。

例えば、ヤフオクで、こちら ↓ を見つけました。
背面は、有名なバックパネル柄からの引用ですが、

i-img948x711-1563970084j2r3ut189584.jpg

前面は、ハイビスカス柄のオールオーバー・パターンという、
面白いアレンジになっています。

i-img948x711-1563970084flqsqd199416.jpg

https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/f362326024

単なるヴィンテージ・アロハシャツの復刻ではないユニークさが感じられますね。



「1980~90年代の男性服」についての記述は今回で終わります。
この後に続くアクセサリーの章は飛ばして、
最終章「レーベル(織ネーム)」へと移ります。
お楽しみに。



(次回に続く)

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