ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ(88)パイナップル柄 [ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ]
本日は週末の日曜日なので、翻訳は引き続きお休みして、
恒例の「ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ」をお届けします。
かなり以前(2020年5月16日)のブログ、
「ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ(5)ペニーズ~続」
https://vintage-aloha-shirt.blog.ss-blog.jp/2020-05-16
で、「ペニーズ・メイド・イン・ジャパン」のパイナップル柄を取り上げました。
おさらいで、画像だけ採録しておきます。
(urgewazaneyo2003さんの出品物。現在は終了)
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/l445572597
これと同じ柄がいくつかのブランドから出ているという話も前回のブログでしました。
こちら ↓ は「タヒチ」ブランドです。
(dyson_jr_v8の出品物。現在は終了)
こちら ↓ は「アロハ・シャツ」ブランドです。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/157513806
↓ 同じブランドの色違いです。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/c755145858
さらにこちら ↓ は「リヴィエラ」ブランドです。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/282477531
前回から約10カ月経ちますが、意外にも、多くは売れずに残っていました
(少々価格がお高いからかもしれません)。
そしてその時のブログで、以下のような分析と推測を述べました。
●「ペニーズはポケットが2つ、それ以外はポケットが1つ」
●「生地は同じところのものだが、縫製しているメーカーが違う」
●「同じ柄なのに、異なる配色が最低でも5パターンもあるのは当時の人気柄だった」
さて、前置きが非常に長くなってしまいましたが、ここからが今回の本題です。
同じ柄の、新しいブランドを見つけました!
それが、こちら ↓ です。
ブランドは、このコーナーでおなじみの(何度も取り上げている)
「パリ・ハワイアン」です。
(正確に言えば、よく見かける「パリ・ハワイアン・スタイル」ではなく、
こちらは「パリ・スタイル・ハワイアン」です。
両者の違いについては謎で、筆者も確実なところはわかりませんが、
いろいろ見てきた結果の推測では、
「パリ・スタイル・ハワイアン」のほうが年代が少し古く、
「パリ・ハワイアン・スタイル」のほうが少し新しいと考えています)
織ネームの下側が例によってほつれており、生産地は不明です。
それはさておき、
「今回の発見は非常に重要である」と筆者は考えています。
なぜなら、上の「分析と推測」の2点目で述べた
●「生地は同じところのものだが、縫製しているメーカーが違う」
という点に関して、一歩前進したと考えるからです。
つまり、この柄のプリント生地は
「アロハ貿易がプリントしたものではないか?」と推測できるのです
(アロハ貿易については何度か述べていますが、今一度繰り返しますと、
ハワイから京都に移り住んだ高吹勇という日系二世の人物が、
京都で開いた染工所のことです。そこでプリントした生地で仕立てたアロハシャツを
娘婿のクラランス・ハラ氏が「フジ・インポート社」を通じて本土に輸入し、
「パリ・ハワイアン」のブランド名で販売していました)。
そして今回、ブランド名の異なる、同じ柄のアロハシャツを見比べていて、
「2種類ある」ことに気付きました。
いくつかの相違があるのですが、最もわかりやすい「ヤシの形」を比較してみます。
左側が「パリ・スタイル・ハワイアン」、右側が「アロハ・シャツ」です。
右のヤシのほうがひょろっと曲がっていて、より表情が出ている
(柄が進化している)ように感じられます。
また、「パリ・スタイル・ハワイアン」は竹ボタンを使っていて、
これも少し時代の古さを感じさせます。
そのような違いから筆者は
●「パリ・スタイル・ハワイアン」と「ペニーズ・メイド・イン・ジャパン」は
少し古く(おそらく1950年代後半頃)、
それ以外の「タヒチ」「アロハ・シャツ」「リヴィエラ」は
それより少し新しい(おそらく1950年代末頃)のではないか
と思うのです。
版に手を入れるのは、アロハ貿易では時々見られることで、
以前、パリハワイアン(やハレハワイ)のアウトリガーカヌー柄に
夕日ありバージョンと夕日無しバージョンがある、という話をしました。
https://vintage-aloha-shirt.blog.ss-blog.jp/2021-01-24
これと同様で、年代によって版に手を加えて改良した結果、
似ているけれど微妙に違う2種類の柄ができたのではないかと思うのです。
それでは今回はこの辺で。
次回をお楽しみに。
(次回に続く)
恒例の「ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ」をお届けします。
かなり以前(2020年5月16日)のブログ、
「ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ(5)ペニーズ~続」
https://vintage-aloha-shirt.blog.ss-blog.jp/2020-05-16
で、「ペニーズ・メイド・イン・ジャパン」のパイナップル柄を取り上げました。
おさらいで、画像だけ採録しておきます。
(urgewazaneyo2003さんの出品物。現在は終了)
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/l445572597
これと同じ柄がいくつかのブランドから出ているという話も前回のブログでしました。
こちら ↓ は「タヒチ」ブランドです。
(dyson_jr_v8の出品物。現在は終了)
こちら ↓ は「アロハ・シャツ」ブランドです。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/157513806
↓ 同じブランドの色違いです。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/c755145858
さらにこちら ↓ は「リヴィエラ」ブランドです。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/282477531
前回から約10カ月経ちますが、意外にも、多くは売れずに残っていました
(少々価格がお高いからかもしれません)。
そしてその時のブログで、以下のような分析と推測を述べました。
●「ペニーズはポケットが2つ、それ以外はポケットが1つ」
●「生地は同じところのものだが、縫製しているメーカーが違う」
●「同じ柄なのに、異なる配色が最低でも5パターンもあるのは当時の人気柄だった」
さて、前置きが非常に長くなってしまいましたが、ここからが今回の本題です。
同じ柄の、新しいブランドを見つけました!
それが、こちら ↓ です。
ブランドは、このコーナーでおなじみの(何度も取り上げている)
「パリ・ハワイアン」です。
(正確に言えば、よく見かける「パリ・ハワイアン・スタイル」ではなく、
こちらは「パリ・スタイル・ハワイアン」です。
両者の違いについては謎で、筆者も確実なところはわかりませんが、
いろいろ見てきた結果の推測では、
「パリ・スタイル・ハワイアン」のほうが年代が少し古く、
「パリ・ハワイアン・スタイル」のほうが少し新しいと考えています)
織ネームの下側が例によってほつれており、生産地は不明です。
それはさておき、
「今回の発見は非常に重要である」と筆者は考えています。
なぜなら、上の「分析と推測」の2点目で述べた
●「生地は同じところのものだが、縫製しているメーカーが違う」
という点に関して、一歩前進したと考えるからです。
つまり、この柄のプリント生地は
「アロハ貿易がプリントしたものではないか?」と推測できるのです
(アロハ貿易については何度か述べていますが、今一度繰り返しますと、
ハワイから京都に移り住んだ高吹勇という日系二世の人物が、
京都で開いた染工所のことです。そこでプリントした生地で仕立てたアロハシャツを
娘婿のクラランス・ハラ氏が「フジ・インポート社」を通じて本土に輸入し、
「パリ・ハワイアン」のブランド名で販売していました)。
そして今回、ブランド名の異なる、同じ柄のアロハシャツを見比べていて、
「2種類ある」ことに気付きました。
いくつかの相違があるのですが、最もわかりやすい「ヤシの形」を比較してみます。
左側が「パリ・スタイル・ハワイアン」、右側が「アロハ・シャツ」です。
右のヤシのほうがひょろっと曲がっていて、より表情が出ている
(柄が進化している)ように感じられます。
また、「パリ・スタイル・ハワイアン」は竹ボタンを使っていて、
これも少し時代の古さを感じさせます。
そのような違いから筆者は
●「パリ・スタイル・ハワイアン」と「ペニーズ・メイド・イン・ジャパン」は
少し古く(おそらく1950年代後半頃)、
それ以外の「タヒチ」「アロハ・シャツ」「リヴィエラ」は
それより少し新しい(おそらく1950年代末頃)のではないか
と思うのです。
版に手を入れるのは、アロハ貿易では時々見られることで、
以前、パリハワイアン(やハレハワイ)のアウトリガーカヌー柄に
夕日ありバージョンと夕日無しバージョンがある、という話をしました。
https://vintage-aloha-shirt.blog.ss-blog.jp/2021-01-24
これと同様で、年代によって版に手を加えて改良した結果、
似ているけれど微妙に違う2種類の柄ができたのではないかと思うのです。
それでは今回はこの辺で。
次回をお楽しみに。
(次回に続く)
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