リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』その4 はじめに(3) [リンダ・アーサー著『20世紀のアロハ服』]
元ハワイ大学教授のリンダ・アーサー氏が書いた
『20世紀のアロハ服』という本を翻訳する、新シリーズをお届けしています。
今回は前々回・前回に続き、「はじめに」という導入部の翻訳となります。
『第1章 アロハ服
はじめに(3)
この本がフォーカスするのは、
ハワイで作られ、ハワイの民衆が着た服に対する包括的な見方を提示することである。
これまで出版されてきた、ハワイの服飾に関する何冊かの本は、
日本から米国までの、個人コレクションに終始した服
(主に1940年代後半から1950年代のレーヨン製アロハシャツ)にスポットを当てた
ものばかりである。
それらの本はしばしば重大な不正確性を含んでおり、
それは特にアロハシャツの年代に関するものである。
この本では、ハワイの人々が20世紀を通してアロハ服をどのように着てきたかについて、
歴史的に正確な議論を提示しようと試みている。』
今回の記述にはかなり辛辣な部分が含まれていますね。
「これまで(訳注:この本は1999/10/1に出版されたので、それ以前に)
出版されてきた、ハワイの服飾に関する本は、アロハシャツに関するものばかりで、
女性物の服飾に関する記述がほとんどない」という点と、
「(それらは)特にアロハシャツの年代に関して重大な不正確性を含んでいる」
という点について不満を述べています。
それらの本とは、明言されていませんが、以下の3冊を指していると思われます。
まず、1984/6/1に出版された『The Hawaiian Shirt: Its Art and History』
https://www.amazon.co.jp/Hawaiian-Shirt-Its-History-Recollectibles/dp/089659419X/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=the+hawaiian+shirt&qid=1615028512&s=english-books&sr=1-1
そして、1997/02/04に出版された『Hawaiian Shirt Designs』
https://www.amazon.co.jp/Hawaiian-Designs-Schiffer-Design-1997-02-04/dp/B01K3HVJ0O/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=hawaiian+shirt+design&qid=1615028836&s=books&sr=1-1
さらには、1997/5/1に出版された『定本ハワイアンシャツ』
https://www.amazon.co.jp/%E5%AE%9A%E6%9C%AC%E3%83%8F%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%84-%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%A0%E3%83%83%E3%82%AF-109/dp/4846521095/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E5%AE%9A%E6%9C%AC%E3%83%8F%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%84&qid=1615028732&s=books&sr=1-1
の3冊です。
3冊とも女性物の記述がほとんどないのは確かで、
それゆえアーサー氏は、女性物を中心に据えたこの本を書こうとしたのでしょう。
また、「年代が不正確だ」という指摘も、
確かに前の2冊に関してはうなずける部分があります。
ただし、3冊目の『定本ハワイアンシャツ』に関しては、
実はそのかなりの部分の原稿を筆者が書いたので、
「重大な不正確性を含んでいる」と言われてしまうと、
「いや、そんなことはありません」と反論したくなってしまいます
(確かに不正確な部分があったことは認めますが・・・)。
筆者も、歴史資料に則って、できる限り実証的に解明しようと努力しています。
それでは次回から、本論に入ります。
お楽しみに。
(次回に続く)
『20世紀のアロハ服』という本を翻訳する、新シリーズをお届けしています。
今回は前々回・前回に続き、「はじめに」という導入部の翻訳となります。
『第1章 アロハ服
はじめに(3)
この本がフォーカスするのは、
ハワイで作られ、ハワイの民衆が着た服に対する包括的な見方を提示することである。
これまで出版されてきた、ハワイの服飾に関する何冊かの本は、
日本から米国までの、個人コレクションに終始した服
(主に1940年代後半から1950年代のレーヨン製アロハシャツ)にスポットを当てた
ものばかりである。
それらの本はしばしば重大な不正確性を含んでおり、
それは特にアロハシャツの年代に関するものである。
この本では、ハワイの人々が20世紀を通してアロハ服をどのように着てきたかについて、
歴史的に正確な議論を提示しようと試みている。』
今回の記述にはかなり辛辣な部分が含まれていますね。
「これまで(訳注:この本は1999/10/1に出版されたので、それ以前に)
出版されてきた、ハワイの服飾に関する本は、アロハシャツに関するものばかりで、
女性物の服飾に関する記述がほとんどない」という点と、
「(それらは)特にアロハシャツの年代に関して重大な不正確性を含んでいる」
という点について不満を述べています。
それらの本とは、明言されていませんが、以下の3冊を指していると思われます。
まず、1984/6/1に出版された『The Hawaiian Shirt: Its Art and History』
https://www.amazon.co.jp/Hawaiian-Shirt-Its-History-Recollectibles/dp/089659419X/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=the+hawaiian+shirt&qid=1615028512&s=english-books&sr=1-1
そして、1997/02/04に出版された『Hawaiian Shirt Designs』
https://www.amazon.co.jp/Hawaiian-Designs-Schiffer-Design-1997-02-04/dp/B01K3HVJ0O/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=hawaiian+shirt+design&qid=1615028836&s=books&sr=1-1
さらには、1997/5/1に出版された『定本ハワイアンシャツ』
https://www.amazon.co.jp/%E5%AE%9A%E6%9C%AC%E3%83%8F%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%84-%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%A0%E3%83%83%E3%82%AF-109/dp/4846521095/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E5%AE%9A%E6%9C%AC%E3%83%8F%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%84&qid=1615028732&s=books&sr=1-1
の3冊です。
3冊とも女性物の記述がほとんどないのは確かで、
それゆえアーサー氏は、女性物を中心に据えたこの本を書こうとしたのでしょう。
また、「年代が不正確だ」という指摘も、
確かに前の2冊に関してはうなずける部分があります。
ただし、3冊目の『定本ハワイアンシャツ』に関しては、
実はそのかなりの部分の原稿を筆者が書いたので、
「重大な不正確性を含んでいる」と言われてしまうと、
「いや、そんなことはありません」と反論したくなってしまいます
(確かに不正確な部分があったことは認めますが・・・)。
筆者も、歴史資料に則って、できる限り実証的に解明しようと努力しています。
それでは次回から、本論に入ります。
お楽しみに。
(次回に続く)
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