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ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ(86)「海の中の小島の生活柄」比較 [ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ]

本日は週末の土曜日なので、翻訳はお休みして、
恒例の「ヤフオクで見かけたヴィンテージアロハシャツ」をお届けします。

今回は、2枚のヴィンテージ・アロハシャツをご紹介しつつ、
比較・研究したいと思います。

ご紹介するのは、この2枚です。

20200630_2240986.jpg

https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/s753487815


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https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/u408022135


上は、「ロイヤルハワイアン」のもので、
素材はレーヨン縮緬、ボタンは古銭ボタンを使用しています。
1950年代後半頃の製品でしょうか。

一方、下は、織ネームがなく、ブランドは不明で、
素材はレーヨン縮緬、ボタンはプラスチックボタンのようです。
1960年代初頭頃の製品でしょうか。

どちらも、海の中の小島(絶海の孤島?)の生活が描かれています。
その島には、ヒョロ長いヤシの木が生い茂り、
茅葺屋根の家には明かりが灯り、
沖には船がたくさん浮かんでいて、
松明を灯して漁を行う青年がいるなど、モチーフがかなり共通しています。

正直な感想を言うなら、
下の柄は上の柄を真似して描かれていると言ってもいいくらいです。

ただし、絵のち密さがまったく違っており、
そこから筆者は、製造年代の違いを推測しました。

では、細かく見ていきましょう
(比較画像の、左側が上のシャツ、右側が下のシャツです)。

藁ぶき屋根の家2(1).jpg

茅葺屋根の家の比較です。
特に、水面に映ったあかりの反射の具合が、左の方が緻密です。

松明漁の男2(1).jpg

松明漁をする青年の比較です。

小船2(1).jpg

たくさんいる小船の比較です。

ヤシの木2(2).jpg

島のヤシの木の比較です。

波2(1).jpg

波とさざ波の比較です。
どちらもムラになった横線で表現しているところは似ていますが、
左の方はさざ波(細かい波)が表現されています。

花(1).jpg

花が咲いた木の比較です。


いちいちコメントしませんが、左側(上のシャツ)のほうが
繊細に描かれていると思います。

右側(下のシャツ)もレーヨン縮緬を使っているので、
すごく新しい(例えば1970年代)というわけではないと思いますが、
表現の甘さ(コスト削減のためでしょうか、
 あるいは職人の技量の低下のせいでしょうか、柄があまりこまやかではありません)
から見て、レーヨン縮緬の末期(それを筆者は1960年代初頭だと考えています)のものだと、
思うわけです。


ちなみに、下のシャツの色違いを筆者も所有しているので、
お見せしておきます。

s-DSCN7176.jpg

ブランドは「ホオカノ」です。



(次回に続く)

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