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ハワイの衣料品製造業の歴史 その293 「メイド・イン・ハワイ」というレーベルの開発と承認(7) [ファンダバーク著ハワイの衣料品製造業]

ファンダバーク教授の本『ハワイの衣料品製造業の歴史』の翻訳をお届けしています。

この章「ハワイで製造される衣料品の種類」では、衣料品のタイプ別に語られており、
現在は「『メイド・イン・ハワイ』というレーベルの開発と承認」について
まとめた部分をご紹介していますが、
この話題はまだもうしばらく続きます。



「メイド・イン・ハワイ」というレーベルの開発と承認(7)

 メイド・イン・ハワイのレーベルは、
1959年、すなわち州昇格の年に最高潮となった。

小売店によるたくさんの広告宣伝や、新聞に載った記事を見れば、
そのことがわかる。

1959年に書かれた記事の1つからの抜粋を以下に引用する。

  ”「ハワイ」という言葉は、本土全体で、いまだに魔法の言葉なのです、と、
  リバティ・ハウスの副社長兼総支配人、アーサー・E・ジョーンズは言った。”

  ”ジョーンズ氏は、2カ月にわたる本土への商品買い付け旅行から
  最近戻ったところであるが、
  彼は、ウェスト・ヴァージニア州ホワイト・サルファー・スプリングにある
  リゾート地ザ・グリーンブライヤーで開かれた
  流通業店舗連合社長会にも出席した。”

  ”「州昇格がハワイにもたらしたであろう宣伝効果の総額は
  本当に信じられないほどです」とジョーンズ氏は言った。” 』




「ハワイが州に昇格した1959年に、
 メイド・イン・ハワイのレーベルは最高潮となった」という話は、
筆者も知りませんでした。

アロハシャツの歴史を年ごとに追っている身からすると、
1950年前後に、品質・人気ともに頂点を迎え、その後はジリジリと下降し、
1950年代後半には、品質も人気も低調になっていたように感じていました。

ところが、州昇格という一大イベントをきっかけとして
ハワイ州が大きくクローズアップされ、
その結果、「メイド・イン・ハワイ」の製品や衣料品が全米で注目され、
そして大いに売れた、ということが、上の文章には書かれています。


確かに、1959年という年は、
「州昇格」や「伝統文化」に焦点を当てた柄が多いように感じます。

例えば、こちら ↓ は、1959年に発売された、
アルフレッド・シャヒーンの「50州柄」です。

il_794xN.1316890377_syp8.jpg

こちら ↓ は、同年のパシフィック・スポーツウェア
(ブランドはハワイアン・サーフ)の「50州柄」の広告です。

50州柄.jpg

カヒリを手にした王族の姿で、「ハワイの伝統」を表現しているのでしょう。


「50州柄」は作られた年が容易にわかるため、人気が高く、
ヴィンテージ価格も高額になっているようです。



(次回に続く)

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