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ハワイの衣料品製造業の歴史 その263 1946年~49年 ホロムーその他の、終戦後初期のハワイアン・ポリネシアン・タイプの衣料品(9) [ファンダバーク著ハワイの衣料品製造業]

ファンダバーク教授の本『ハワイの衣料品製造業の歴史』の翻訳をお届けしています。

この章「ハワイで製造される衣料品の種類」では、衣料品のタイプ別に語られており、
現在は、「終戦後初期」の服のタイプについての部分です。



『1946年~49年 ホロムーその他の、終戦後初期の
         ハワイアン・ポリネシアン・タイプの衣料品(9)

 1949年10月23日付ホノルル・アドヴァタイザー紙の特集欄1面に、
ハワイアン・ポリネシアン・タイプの服の写真が載った。

ホノルルの新聞のアロハ・ウィーク・スタイルの特集欄で初めてのことである。

そのような特集欄は、それ以来何度も設けられ、
特に1961年からは毎年継続的に設けられている。

1949年の特集欄には次のような文章がその写真を説明している。

  ”旅行者だけでなく地元住民をも満足させるためにハワイでデザインされた、
  印象的な製品が、
  今週のアロハ・ウィーク特別社交欄の一面にスケッチで描かれている。”

  ”これらの魅力的な服は、ホノルルのいくつかの店舗で販売されている。

  ロイヤル・ハワイアン柄のレーヨン・プリントのアロハシャツは
  アンドレード株式会社の呼び物である。

  座った人物が見せているのは、
  マキナニー株式会社出品のシェル・タパ・プリントの
  コットン製ホロムーである。

  中央に立っている人物が着ているのは、
  ワットムルス出品のモンステラのパネル柄のレーヨン製ホロクである。

  小さな女の子が着ているのは
  シアーズ・ローバック・アンド・カンパニー出品の
  熱帯魚柄のレーヨン製ムームーである。

  上段右側の人物が着ているのは
  リバティ・ハウス出品のコナ・タパ柄の薄手コットン製サロンである。” 』




ここにいくつかの柄の紹介が出ていますが、
この中で「シェル・タパ・プリント」はお見せすることができます。
こちら↓ です。

s-DSCN4779.jpg

(筆者コレクションより)

上の文章ではマキナニーが出品とありますが、
こちらはリバティ・ハウスの織ネームが付いています。

この柄はかなり人気があり、ロングセラーだったようです。

ちなみに、「シェル・タパ」や「ハイビスカス・タパ」のように、
何か1つのモチーフ(貝やハイビスカス)と、「タパ柄」を組み合わせた柄が、
1940年代末から50年代初頭にかけて多く見られます。
ハワイを思わせるものと、タパという伝統柄を組み合わせることで、
アロハ・ウィークという、ハワイの伝統を重んじる祭りに着るのにふさわしい柄に
仕上げたのでしょう。


また、ロイヤル・ハワイアン柄と言うのは、
ハワイの風物(カメハメハ大王像やアロハタワー、レイセラーなど)をちりばめた、
いわゆる「チャップスイ柄」のようです。


それと1点、表記に関して補足説明しておきます。
「パネル」という表現が出てきますが、
これは、この当時の新聞広告の表記を見る限りでは
「ボーダー・パターン」の意味で使っているようです。
(ボーダーと言う表記は出てきません)




(次回に続く)

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