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ハワイの衣料品製造業の歴史 その187 1950年 ハワイのテキスタイル・デザイン(7) [ファンダバーク著ハワイの衣料品製造業]

ファンダバーク教授の本『ハワイの衣料品製造業の歴史』の翻訳をお届けしています。

現在は、「戦中・戦後編」の章を少しずつ翻訳しているところです。
今回も引き続き、「ハワイのテキスタイル・デザイン」という話題で、
この項はまだまだ続きます。



『1950年 ハワイのテキスタイル・デザイン(7)

  1950年3月31日付ホノルル・アドヴァタイザー紙の記事によれば、
 ハワイのテキスタイル・デザイナー、マーガレット・キャンベルは、
 ロンドンのバーン・シルク製造社で
 テキスタイル・デザインを任されたことにより、海外で名声を獲得した。

  さまざまなテキスタイル・デザイナーたちが生み出してきた
 プリント柄のモチーフの中には、
 カーネーションのレイ、ココナッツの樹皮の編み帽子、蘭の花、ハラの花、
 中国庭園、葉っぱ、竹、ハワイのお金、龍、王族のケープ、中国の模様、
 スパイダーリリーの花、貝、漁網、パイナップル・タパ、ハワイの記念物、
 釣り針、ヤグルマギク、パンノミ、ジンジャーの花、カヒリ、タパ、
 海の中の生き物、アウトリガーカヌー、ハワイの模様などがある。

 その当時、ハワイ柄テキスタイル・デザインの多くはレーヨン地にプリントされ、
 一部はコットン地にプリントされ、ごく少数はシルク地にプリントされた。

  ある記事の中の以下の文章は、
 消費者に向けてプリント生地をアピールしている部分である。

  ”ハワイを訪れるほとんどの人は、カラフルなディスプレーに出会い、
  用心深く、まずはおとなしい柄から始めるが、
  2~3日後にはより派手な柄に関心が向かい、
  帰りの飛行機や船でハワイを離れる頃までには
  市場で一番派手な柄を見せびらかしている。”

  ”それに対してハワイに住んでいる人々は、
  さまざまなタイプの柄に魅力を感じ、
  花柄、ストライプ、タパ柄、 ハワイの記念物の柄、エキゾチックな柄と、
  それぞれの間を月替わりで揺れ動いている。” 』



今回の部分では、具体的な柄の種類について述べられています。

筆者所有のアロハシャツの中に該当する柄がいくつかありますので、
ご紹介しましょう。

まずは、「ココナッツの樹皮の編み帽子」柄。

「ココナッツの樹皮の編み帽子」柄.jpg

そして竹柄。

竹柄.JPG

葉っぱ柄。

葉っぱ柄.JPG


そして、言葉だけではわかりにくいのが、「ハワイの記念物(ノベルティ)」柄。

ハワイの記念物(ノベルティ)柄.JPG

(すべて筆者コレクションより)

どれも、1950年頃の柄だと思われるので、
上の文章では文字だけですが、おそらくこれらの柄を指していると思います。

また文章でも触れられている通り、レーヨン(しかも抜染)というところも、
1950年頃のアロハシャツの特徴をよく備えていると思います。




(次回に続く)

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