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ハワイの衣料品製造業の歴史 その134 1946年 ハワイでの、オーダーメードのデザイナーと服のスタイル(7) [ファンダバーク著ハワイの衣料品製造業]

ファンダバーク教授の本『ハワイの衣料品製造業の歴史』の翻訳をお届けしています。
現在は、戦中・戦後編の章を、少しずつ翻訳しているところです。

今回は、前々回からの続きで、
「ハワイでの、オーダーメードのデザイナーと服のスタイル」をご紹介しています。



『1946年 ハワイでの、オーダーメードのデザイナーと服のスタイル(7)

  ティアナ・ピッテル・・・1953年にオーダーメードのデザイナー、
 ティアナ・ピッテルは、パラダイス・オブ・ザ・パシフィック誌に短い記事を書いた。
 その中で彼女は、自らの仕事とハワイについて、次のような発言をしている。

   ”私は自分のことをファッションの創作者と呼んでいます。
   実際ファッションは生き物とともに生まれるものですし、
   私たちデザイナーは、自然から受けたインスピレーションを
   ただ翻訳しているだけなのです。
   このことは、ファッション界のどこよりも、ハワイでこそ真実ですし、
   ハワイは、詩人が書く以上に、色と美に恵まれているのです。”

  デザイナーにとってハワイがいかに良いところかという点を、
 ピッテルは強調している。
 またピッテルは、観光客に、ハワイに着くまで服を買うのを待ったほうが良いと
 アドバイスしてもいる。
 なぜなら、ここハワイで手に入る服、つまり水着やラウンジング・ウェアから、
 午後に着るコットンの服や夜のガウンに至るまで、
 さまざまな服を選ぶのを大いに楽しめるからと彼女は言う。
 ハワイのオーダーメードのデザイナーたちが使うさまざまな布についても
 強調している。
 「ハワイのデザイナーたちは、インドのサリーの生地、豪華な金襴地、ガーゼ地、
 シャンタン、そしてとりわけ、一年中着られるコットン地を使います」』



ティアナ・ピッテルは、ヴィンテージアロハシャツの世界では全く名前が出てこない
(なぜならアロハシャツは作っていなかったからでしょう)ですが、
ヴィンテージドレスの世界では、かなり知られた存在のようです。

以下にいくつかご紹介します。

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シャヒーンズオブホノルルのパレオ柄に似た柄ですね。
こんな柄のヴィンテージアロハがあっても全く違和感はありません。

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織ネームを見るとかなり古そうなデザインです。1950年代でしょうか?

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(Etzyの過去の出品物より引用)

プリントの柄に、あまりハワイらしさは感じられません。
ドレスとしての、服の造形に力を注いでいたのでしょう。

筆者は、女性物のデザイナーウェアのデザイン性について
批評できる審美眼を備えていないため、
彼女の作品に対するコメントは控えておきます。


(次回に続く)

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