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ハワイの衣料品製造業の歴史 その41 1935~36年 ハワイの衣料品製造産業が使用した輸入素材を宣伝する、地元新聞掲載の広告例(後編) [ファンダバーク著ハワイの衣料品製造業]

ファンダバーク教授の本の翻訳が続きます。



前々回、「1935年 ハワイならではのファブリック・デザインが地元市場に出回った」
という、教授の考察をご紹介しました。
前回と今回は、その文章に出てきた、「ジャワ・バティック」の具体的な広告例
(1935年分と1936年分)をご紹介します。


 『1935~36年 ハワイの衣料品製造産業が使用した輸入素材を宣伝する、
         地元新聞掲載の広告例(後編)

  ワットムルス・イースト・インディア・ストア
  ホノルル・アドヴァタイザー紙
  1936年7月11日

   ”バティックのおしゃれなツーピース・セット
  (ホールターと短パン)を着て泳ぎ、快適に横になってください。
  色落ちしにくい生地で裏地付き。1.95ドル。おそろいのバティック生地で作った
  チャイニーズ・スタイルのビーチ・コート、1.95ドル。
  絹のパジャマや着物や下着やマンダリン・コート、
  麻のセットなどのディスプレーの中から、
  本土の方への贈り物にふさわしいものが見つかることでしょう。
  当店はローシルクの本拠地です。”


  ボンベイ・バザール
  ホノルル・アドヴァタイザー紙
  1936年7月12日

   ”水泳用品一式。本物のバティックを使った水着。
  本物のバティックを使って非常に丁寧に作られています。
  体にぴったりしたシルエット。裏地付き。このバティックを使った、
  ホールターと短パンの水着上下は今ビーチで一番流行っています。
  サイズの幅は広く、デザインの種類は豊富です。上下で3.95ドル。
  通常のバティック・プリントの、ホールターと短パンの水着上下は、
  裏地付き、丁寧な作り、体にぴったりしたシルエットで、
  サイズの幅広さも完璧で、デザインもたくさんあります。上下で1.85ドル。”


  ボンベイ・バザール
  ホノルル・スターブリトゥン紙
  1936年7月24日

   ”おしゃれなビーチ・ウェア。バティック柄プリントの水着上下と
  ビーチ・コート。カラフルなビーチ用品一式は人気があるのも当然です。
  魅力的なバティック柄が種類豊富に揃っています。
  すべて色落ちしにくい生地を使用。ホールターと短パンの水着上下1.45ドル。
  おそろいのビーチ・コート1.45ドル。スポーツ・スタイルのシャツ95セント。
  本物のバティックを使ったホールターと短パンの水着上下、全サイズ共3.95ドル。”


  ワットムルス・イースト・インディア・ストア
  ホノルル・スターブリトゥン紙
  1936年7月24日

   ”ビーチ用品一式。バティックの布と典型的な南の海の型紙で作った
  ホールターと短パン95セントより。”


  リバティ・ハウス
  ホノルル・スターブリトゥン紙
  1936年7月12日

   ”日向で楽しむバティック・プリント。
  あなたはたくさんのバティック・プリントを着て日向に出ることでしょう。
  それらは可能な限りおしゃれです。ブラとショーツのセットに、
  お揃いのジャケットを組み合わせたものを、驚きの低価格でご提供しています。
  バティック・プリントの水着上下1.95ドル、
  お揃いのバティック・ジャケット1.95ドル。』



 ボンベイ・バザールの広告に「本物のバティック」と「通常のバティック」があり、
約2倍の価格差があります。
本物というのは手で染めているもの、通常というのは機械でプリントしたもの、
という違いだと思います。

 それにしても、ツーピースの水着のほかに、
「チャイニーズ・スタイルのビーチ・コート」
(おそらく襟はマオカラーで、前開きはくるみボタンの、ローブのようなもの、
 ではないでしょうか?)
などもあって、各社さまざまなデザインのビーチウェアを作っているようです。

 男性物の記述がないのが、ちょっと残念ですが、
バティック・プリントのアロハシャツもあったと考えるのが、
無理のないところです。
現物は見たことがありませんが、ぜひ見てみたいものです。


(次回に続く)



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